ドル/円
午後3時現在 79.14/19 1.4166/71 112.12/15
正午現在 79.11/16 1.4179/85 112.22/26
午前9時現在 79.00/05 1.4161/65 111.87/90
NY17時現在 79.14/16 1.4144/48 111.90/94
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[東京 15日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時とほ
ぼ同じ79円前半。格付け会社が米国の格下げを示唆したことでドルは一時79円を割り
込んだが、輸入企業や個人の買いで持ち直し、その後はこう着状態が続いた。欧米時間に
発表される欧州銀行のストレステスト(健全性審査)の結果や米消費者物価指数(CPI)
など、市場は次の材料を待つ姿勢を強めた。
<値ごろ感で押し目買い>
朝方にスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が、「債務上限をめぐる政治的議論
の動向により、今後90日以内に米国の長期格付けを引き下げる可能性が少なくとも50
%ある」と指摘すると、ドルは対円で78.89円まで、対ユーロで1.4199ドルま
で下落した。売り一巡後はいったん下げ止まったが、対ユーロでは再びじり安となるなど、
ドルの地合いは弱かった。
ただ、ドル/円は五・十日のドル需要で79円を回復。値ごろ感から「個人の押し目買
いも着実に膨らんでおり、現値付近からは買いが入っている」(セントラル短資FX営業
本部、武田明久氏)との声が聞かれた。
<注目はイタリアの銀行>
正午前からドル/円は79円前半でこう着し、次の材料待ちとなった。きょうは欧州で
銀行のストレステストの結果、米国で6月CPIが発表される。ストレステストの注目は
イタリアの銀行。「標的になっているので、不合格行が予想以上に多いと利回り上昇によ
るユーロ売りが出る可能性がある」(IGマーケッツ証券為替担当アナリストの石川順一
氏)との声が出ていた。
米CPIは、追加緩和の可能性を探る上で注目されている。ロイターがまとめた市場予
想はコア指数が前月比プラス0.2%。「コアの前月比がプラスである限り、すぐにQE
3(量的緩和第3弾)という話にはならない。自動車もまだ品薄だろうから高止まると思
う」(バンクオブアメリカ・メリルリンチのFXストラテジスト、藤井知子氏)との声が
聞かれた。
東京市場は明日から3連休に入る。「海外勢のドル売りに対し、ドルを買い向かう日本
の実需の動きが出なくなるため、連休中は需給面でドル/円の下値リスクがある」(みず
ほ証券グローバルエコノミスト、林秀毅氏)という。5月の大型連休中はドル/円は下落
していた。
(ロイターニュース 久保 信博記者)