1日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は大幅続伸、新元号は「令和(れいわ)」、ご祝儀ムードが高まりやすい状況・ドル・円はじり高、中国経済の減速懸念はいったん収束・値上がり寄与トップはファーストリテ (T:9983)、同2位はソフトバンクグループ (T:9984)■日経平均は大幅続伸、新元号は「令和(れいわ)」、ご祝儀ムードが高まりやすい状況日経平均は大幅続伸。
473.63円高の21679.44円(出来高概算7億2000万株)で前場の取引を終えた。
3月29日の米国市場では、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表やムニューシン米財務長官らが米中協議を終了し、週明けの交渉継続を明らかとし、協議進展への期待からNYダウが200ドル超の上昇となった。
また、中国の3月製造業PMIは50.5となり、2018年10月以来5カ月ぶりに節目の50を上回ったことが材料視される中、日経平均はシカゴ先物を大きく上回ってのギャップ・アップからのスタートとなった。
また、名実ともに新年度相場入りとなったほか、新元号発表を控えてのご祝儀的な資金流入との見方もされていた。
また、日銀短観については予想を下回ったが、市場反応は限られていた。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1900を超えており、全体の9割を占める全面高商状。
セクターでは空運を除く32業種が上昇しており、石油石炭が4%を超える上昇となったほか、鉄鋼、非鉄金属、海運、金属製品、医薬品、輸送用機器、銀行、ガラス土石、電気機器の強さが目立つ。
指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ (T:9983)、ファナック (T:6954)、ソフトバンクG (T:9984)、第一三共 (T:4568)、東エレク (T:8035)の5社で日経平均を約133円押し上げている。
日経平均はマドを空けての上昇となり、サプライズ感のある新年度相場となった。
米中通商協議の進展期待のほか、中国の3月製造業PMIの改善についても材料視された格好であろう。
日経平均は一気に25日線を回復しており、その後もじりじりと上げ幅を拡大させており、売り方の買い戻しを誘う流れにもなりやすいところであろう。
また、新元号発表を控える中で、ご祝儀相場的な資金流入との見方もされており、そのくらい強い相場展開といったところである。
なお、新元号は「令和(れいわ)」と発表された。
ご祝儀ムードが高まりやすい状況の中であり、後場も底堅い相場展開が意識されることであろう。
また、個人主体の資金などは、関連する銘柄などを探る動きが活発化してくることが考えられよう。
■ドル・円はじり高、中国経済の減速懸念はいったん収束1日午前の東京市場でドル・円はじり高。
中国の経済指標が堅調な内容となり、景気減速の懸念はいったん収束。
株高を手がかりとした円売りで、ドルは111円台を回復した。
ドル・円は110円90銭付近で寄り付いた後、週末に発表された中国の製造業PMIが景気判断の節目である50を上回ったことから、株高を手がかりに円売りが先行。
また、本日の財新製造業PMIの上振れも円売りを支援した。
ドルは株高を背景に111円台に浮揚した後、菅官房長官が新元号「令和」の決定を発表すると、利益確定売りでドルの上昇は一服。
ただ、ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いで、日本株高継続を見込んだ円売りの地合いに変わりはなさそうだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円87銭から111円18銭、ユーロ・円は124円44銭から124円82銭、ユーロ・ドルは1.1220ドルから1.1231ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄・サノヤスホールディングス (T:7022)、アクセル (T:6730)など、7銘柄がストップ高※一時ストップ高・安(気配値)を含みます・値上がり寄与トップはファーストリテ (T:9983)、同2位はソフトバンクグループ (T:9984)■経済指標・要人発言【経済指標】・日・3月調査日銀短観・大企業製造業DI:12(予想:13、12月:19)・日・3月調査日銀短観・大企業非製造業DI:21(予想:22、12月:24)・日・3月調査日銀短観・大企業全産業設備投資:前年度比:+1.2%(予想:+0.8%、12月:+14.3%)・中・3月財新製造業PMI:50.8(予想:50.0、2月:49.9)特になし
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