7日の日経平均は上昇。
110.67円高の20884.71円(出来高概算10億株)で取引を終えた。
6日の米国市場ではNYダウが181ドル高と、上げ幅は縮めているものの、連日で3ケタの上昇。
原油相場の上昇やトランプ政権がメキシコとの移民政策を巡る交渉を進めるため、同国への関税引き上げ延期を検討していることが伝わり材料視された。
この流れを引き継ぐ格好から20800円を回復して始まった日経平均は、その後の狭いレンジでのこう着とはなったが、大引け間際には20907.77円と20900円を回復する局面もみられた。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。
セクターでは石油石炭、機械、証券、電気機器、その他製品が堅調。
半面、パルプ紙、空運、電力ガス、海運、繊維が冴えない。
指数インパクトの大きいところでは、東エレク (T:8035)、アドバンテスト (T:6857)、ファナック (T:6954)がけん引。
日経平均は、一時20900円を回復する局面もみられたが、日中値幅は90円程度と狭いレンジでの取引である。
出来高は10億株を辛うじて上回ったほか、売買代金についても1.6兆円にとどまっている。
参加者が限られている中でのリターン・リバーサルによる売買が中心とみられ、指数の上昇ほど楽観的にはなり難い状況であろう。
来週も外部要因に振らされやすい需給状況であろうが、米中協議も長期化するとの見方の中、改めて売り直す動きも出難いところである。
一方で、G20に向けてポジションを圧縮する流れが出てくると考えられ、内需系の利益確定に対して、景気敏感株の買い戻しといったリターン・リバーサルの動きが強まりそうである。
指数インパクトの大きい景気敏感株への買い戻しにより、結果的に日経平均の上昇につながろう。
その他、イベントとしてはゲーム見本市「E3」がロサンゼルスで開催されるほか、Googleのクラウドゲームサービス「Stadia」が11月からスタートするとも伝えられており、ゲーム関連への手掛かり材料にもなりそうである。
また、決算ではサンバイオ (T:4592)、鎌倉新書 (T:6184)、ラクスル (T:4384)といった個人ニーズの高い企業の決算発表が予定されており、個人主体の売買も活発化しやすいだろう。