[ニューヨーク 7日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、円やスイスフランに売りが出て直近の高値から押し戻された。米・イランが全面戦争に突入する可能性は低いとの見方から、安全とみられる資産への買いが後退した。予想を上回る米経済指標を支えにドルは底堅く推移。一方、豪ドルは大幅安となった。
ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツ(トロント)の主任市場ストラテジスト、カール・チャモタ氏は「先週見られた大幅なリスクオフ取引は収束し始めており、リスク選好が上向きつつある。投資家は米・イランの戦略的な駆け引きを巡る微妙な意味合いに注目しているほか、世界経済を揺るがすような緊張の激化に発展する可能性は低いと考えているようだ」と分析した。
エスパー米国防長官は7日、米政府はイラン問題で外交的な解決を目指していると表明。同時にイラン政府に対し緊張緩和を求めた。また米軍が殺害した革命防衛隊のソレイマニ司令官について、殺害前に米国の資産もしくは権益への攻撃を計画していたと明かした。
ドル/円 は0.1%高の108.53円。ドル/スイスフランは0.3%高の0.9710フラン。主要6通貨に対するドル指数 (DXY)は0.4%高の97.01。ユーロ/ドル (EUR=)は0.4%安の1.1144ドル。
経済指標では、昨年12月のISM非製造業総合指数(NMI)が55.0と、前月の53.9から上昇。8月以来の高水準を付け、市場予想の54.5も上回った。また昨年11月の製造業新規受注は前月比0.7%減少したものの、市場予想の0.8%ほどは落ち込まなった。[nL4N29C336][nL4N29C340]
中国人民元 は対ドルで上昇し6.9315元と5カ月ぶり高値。米中は来週15日に「第1段階」の通商合意書に署名する予定だ。豪ドル は1%超下落し68.65セント。山火事が深刻な被害をもたらす中、経済への影響が懸念されている。
ドル/円 NY午後4時 108.54/108.57
始値 108.38
高値 108.62
安値 108.32
ユーロ/ドル NY午後4時 1.1142/1.1146
始値 1.1181
高値 1.1183
安値 1.1134
(表はリフィニティブデータに基づいています)