8日の日経平均は続落。
176.04円安の22438.65円(出来高概算11億5500万株)で取引を終えた。
米国株安の流れを受けてやや利食い優勢の展開となる中、中国市場の底堅い値動きを背景に前場半ばには一時22667.95円まで切り返す場面もみられた。
しかし、後場に入るとETF分配金支払いに伴う先物への売り需要が意識されるなか、じりじりと下げ幅を広げ、本日の安値で取引を終えている。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1600を超えており、全体の7割を占めている。
セクターでは東証33業種全てが下げており、鉱業、その他製品、保険、銀行、その他金融、繊維、倉庫運輸の弱さが目立つ。
指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG (T:9984)、ファーストリテ (T:9983)、ファナック (T:6954)、花王 (T:4452)、京セラ (T:6971)が軟調。
グローベックスのNYダウ先物は小動きで推移していたほか、上海指数は不安定に推移していたこともあり、手掛かり材料に欠ける中、ETFの分配金支払いのための売り需要が重石となったようである。
出来高は11億株程度にとどまっており、薄商いの中をインデックスに絡んだ売りが指数を押し下げている。
もっとも、ETFの決算期による季節要因でもあるため、需給状況が悪化しているといった見方にはならない。
日経平均は25日線こそ割り込んだが、5日線レベルでの踏ん張りをみせており、売り需要がある中では底堅さが意識されている。
このETFの分配金支払いのための売り需要は10日も行われるため、明日についても翌日の売りを警戒する流れから、押し目買いは入れづらい状況になりそうである。
そのため、インデックスに絡んだ影響を受け難い新興市場の中小型株等へ資金が向かいやすいだろ。
ただ、物色対象が絞られているため、一部の強い銘柄等により短期筋の値幅取り狙いの資金が向かいやすいと考えられる。