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前場に注目すべき3つのポイント~全般こう着のなか、IPO銘柄に資金が集中~

発行済 2021-12-20 08:43
更新済 2021-12-20 08:45
© Reuters.
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20日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■株式見通し:全般こう着のなか、IPO銘柄に資金が集中
■西松屋チェ、3Q営業利益 1.8%減 107億、コンセンサス上回る
■前場の注目材料:豊田織、燃料電池フォーク低廉化、システム費半減


■全般こう着のなか、IPO銘柄に資金が集中

20日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。
17日の米国市場はNYダウが532ドル安だった。
米国内でも新型コロナ変異株(オミクロン株)感染が急増し、景気回復を抑制するとの警戒感から売り先行の展開。
また、株価指数の先物やオプション、個別株オプションなど4つの取引期限が重なるクアドルプル・ウィッチングでテクニカルな売りも重しとなった。
さらに、連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事の「3月連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げも選択肢となる」とのタカ派発言も売り材料となり終日軟調に推移した。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円安の28425円。
円相場は1ドル113円60銭台で推移している。


シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。
ただし、米国の下落についてはクアドルプル・ウィッチングによる需給要因が大きかったと考えられるため、嫌気売りはそれ程波及しないだろう。
ウォラー理事の発言についても先週末の日銀会合におけるコロナ禍に対応した緩和策の縮小において、各国のタカ派的な動きは織り込まれている面もあると考えられる。
そのため売り一巡後は次第に底堅さが意識されてくる可能性はありそうだ。


もっとも、今週末に海外市場はクリスマスの祝日で休場となる。
FOMCやクアドルプル・ウィッチングといったイベントが通過したことにより、海外勢はクリスマス休暇入りとなることから商いは細ると見られる。
参加者が限られるなか、短期筋による売り仕掛けの動きには大きく反応しやすいため、先物の動きのほか、指数インパクトの大きい値がさ株などの動向には注意する必要はあるだろう。


そのため、物色の流れとしては個人主体の中小型株に向かいやすいところ。
しかしながら、今週はIPOラッシュを迎えるため、IPO銘柄に資金が集中しやすく、他の中小型株などへは資金が広がりづらい需給となる。
IPOが好調であれば利確資金の還流も期待されるものの、週を通じてIPOが続くことから物色対象は広がりづらいだろう。
ただし、来週に入るとクリスマス休暇明け、IPO通過により改めて来年の相場を意識した物色に向かうと考えられるため、イレギュラー的に売られている銘柄などへは押し目狙いのスタンスになりそうだ。



■西松屋チェ、3Q営業利益 1.8%減 107億、コンセンサス上回る

西松屋チェ (T:7545)が発表した第3四半期業績は、営業利益が前年同期比1.8%減の107.05億円だった。
コンセンサス(75億円程度)を上回った。
顧客が安心して買い物できるよう、新型コロナウイルス感染防止の取り組みを実施した上で、全国の店舗で営業を継続。
北海道から沖縄までの全国47都道府県に、店舗網の拡充を進めるため、30店舗の新規出店を行う一方で11店舗を閉鎖した。



■前場の注目材料

・1ドル113.70-80円
・米長期金利は低下
・米国景気の拡大
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い


・豊田織 (T:6201)燃料電池フォーク低廉化、システム費半減
・住友化学 (T:4005)電子部品向け液晶ポリマー新工場、24年度めど
・トヨタ (T:7203)来年生産計画、通達1カ月延期、半導体・樹脂など不足
・オリックス (T:8591)米投資会社に弥生売却、来春2400億円で
・東和薬品 (T:4553)477億円で三生医薬買収、健康・栄養補助食品参入
・SBI (T:8473)新生銀を連結子会社化、2月に新体制
・ヤマハ発 (T:7272)次世代電動操船システム、国内で周知向上へ
・NEC (T:6701)CVCファンド新設、総額170億円
・UACJ (T:5741)米国でアルミ板材供給を拡大


☆前場のイベントスケジュール


・06:45 NZ・11月貿易収支(10月:-12.86億NZドル)
・10:30 中・1年物ローンプライムレート <ST>

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