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前週末にはアルミ大手アルコアが発表した決算が予想に届かなかったことが嫌気され、時間外で弱い動きをみせていた。
原油安やドル高の悪影響が続いたことに加えて、中国を中心とする新興国の景気減速の悪影響が4-6月期以上に大きくなった可能性などを指摘する声も聞かれる。
米企業決算での慎重姿勢が、上値の重しとなる可能性は意識しておきたい。
また、徐々に業績相場に移行するため、全体としての方向感は掴みづらくなる。
とはいえ、インバウンド関連への利益確定に対して、相対的に低迷していたセクターへのリターン・リバーサルが継続するようであれば、相場全体としてはじり高基調が続きやすい。
週末には大林組 (TOKYO:1802)が2Q業績予想の上方修正を発表し、これが他の建設株等への物色に波及する局面がみられるなど、市場のセンチメントは悪くないだろう。
内閣改造が行われた。
安倍首相が打ち出した新「3本の矢」、「一億総活躍社会を目指す」 GDP600兆円の目標に対して疑問の声も聞かれているが、建設等の上方修正の動きなどもあり、次第に政策への期待感が高まる可能性がある。
経済・物価情勢の展望(展望リポート)を策定する10月30日の日銀の金融政策決定会合で、追加緩和に踏み切る可能性も。
何より来月には郵政グループ3社の上場が控えている。
上場を成功させるためにも、政府・日銀に対する期待感などの思惑が、相場の先高感を後退させないとみておきたい。
■為替市場見通し 来週のドル・円は、やや底堅い値動きとなりそうだ。
9月米雇用統計が想定を大幅に下回る内容だったことから、利上げ開始は2016年3月との見方も出ている。
ただし、利上げ開始時期の後ずれを受けて欧米、アジア諸国の株式は上昇しており、リスク選好的な円売りがやや増えていることから、ドルは対円で底堅い値動きを見せることが予想される。
今週から米企業決算(7-9月期)の発表が本格化する。
好業績の企業が多い場合はドル買いにつながる見通し。
業績悪化の企業が増えた場合、米経済の先行きに不透明感が増すことでドル売りに振れやすいが、日銀による早期追加緩和期待は残されており、ドル安・円高が急速に進行する可能性は低いとみられる。
■来週の注目スケジュール 10月12日(月):シカゴ連銀、アトランタ連銀総会講演など 10月13日(火):金融政策決定会合議事要旨、工作機械受注、中国貿易収支など 10月14日(水):中消費者物価指数、米小売売上高、ベージュブックなど 10月15日(木):マンション発売、AppBank上場、ニューヨーク連銀製造業景況指数など 10月16日(金):欧州新車販売台、米鉱工業生産指数など