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アクシージア Research Memo(4):中国ECで「Douyin」経由売上が最大チャネルに躍り出る

発行済 2023-10-10 13:54
更新済 2023-10-10 14:00
© Reuters.
*13:54JST アクシージア Research Memo(4):中国ECで「Douyin」経由売上が最大チャネルに躍り出る ■アクシージア (TYO:4936)の事業内容

1. 主要ブランドと製品
「AXXZIA」は目元製品を中心としたリテール向け主力ブランドで、「エッセンスシート」のヒーロープロダクツ化に成功した。
美容液は「目元」に必要な美容成分をマルチに配合しており、シートを密着させることで集中した目元ケアができる。
中国市場で定番製品となっており、「エッセンスシート」シリーズの累計販売数は500万個を突破している。
2023年7月期通期の「AXXZIA」シリーズの売上高構成は34.1%となっている。


「AGtheory」は、「AGドリンク」をコアに化粧品と融合させた第2のリテール向け主力ブランドとなる。
ヒーロープロダクツ化に成功した「AGドリンク」愛用者へ、同一コンセプトでの化粧品と融合させブランド化した。
“抗糖化”を訴求してヒット商品となった「AGドリンク」は安定的に月1万本を出荷し、ARPU(1顧客当たりの平均売上金額)が高いことが特長である。
2023年7月期通期の「AGtheory」シリーズの売上高構成は49.8%となっている。


美白訴求分野では、化粧品「サンスクリーン」、美容サプリメント「ホワイトアミノズ」及び同製品をリニューアルしたヴィーナスレシピ「ザ ホワイト ドリンク」を育成分野として位置付け、第3の主力ブランド化を目指している。
2022年2月に発売した「ザ ホワイト ドリンク」が特に好調で、ヒーロープロダクツ化しつつある。
2023年7月期通期の育成分野の売上高構成は11.8%と、存在感を増している。
育成分野はバランス良く成長しており、美白訴求分野の売上構成の約90%を占める。


このほかサロン専売ブランド(プロフェッショナル分野)として、「Le Ciel de L’aube (ル シエル ド ローブ)」のほか、「アイテール」シリーズや「The B(ザ ビー)」などがある。
サロン専売ブランドは創業以来の同社の強みかつ特長分野であり、高価格帯(平均単価10,000円以上)で販売される。
その他の分野としては、ユイット・ラボラトリーズのスキンケア基礎化粧品「リスブラン」が、中・低価格帯(平均売価3,000円)のBtoCブランドとして販売されている。


2. 地域別・チャネル別の売上構成とその特長
同社の成長の原動力は中国市場、特に中国ECチャネルでの成功である。
これは、2023年7月期通期の地域別・チャネル別売上構成のうち、中国ECが74.5%(8,454百万円)であることからも明らかである。
次に売上構成が高いのが中国サロン向けで13.5%(1,530百万円)となる。
顧客であるエステサロンは600店舗以上あり、堅調に成長している。


中国ECでは3大イベント※として「W11」「3.8」「618」があり、開催時期に大きな売上が発生するという特長がある。
EC各社は大幅な値引きを行う場合が多く、消費者の購買意欲も高まり販売が急増する。
一方、同社は他社と比較して値引き幅を低くしつつも、大きな売上を記録してきた。
2023年6月に開催された「618」の売上高は前年比40%増と順調に推移したようだ。


※毎年11月11日に中国で行われる独身の日(シングルデー)を祝う中国最大のECセール「W11」、3月8日の「国際女性デー(International Women’s Day)」に合わせて行われる女性関連製品のECセール「3.8」、中国のECサイト「京東(JD.com)」による、毎年6月18日付近に開催されるECセール「618」のこと。



EC販売チャネルや販売促進においては、「Tmall」を中心としたトップダウン型と「Taobao(淘宝網)」(以下、Taobao)や「Douyin」などを活用したボトムアップ型の両面でのプロモーションにノウハウが蓄積されている。
「Taobao」はアリババグループが運営する中国最大のマーケットプレイス型(CtoC)ECプラットフォームで、同社の売上高は2,369百万円(2023年7月期通期)である。
「Tmall Global(国際天猫)」はアリババグループが運営するBtoC越境EC専門モールで、同社の売上高は2,206百万円(同)である。
「Douyin」は有力な販売チャネル(インフルエンサーによるライブコマース、興味EC)として注目度が高く、同社の売上高は3,442百万円(同、前期は1,054百万円)と最大の販売チャネルに躍り出た。
なお、同社では日本や欧米、東南アジアなど中国以下の地域への展開を積極的に進めており、事業ポートフォリオの分散・多様化を図りたい考えだ。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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