日経平均<.N225> 日経平均先物12月限<0#2JNI:>
終値 8737.66 -55.46 終値 8650 -80
寄り付き 8739.49 寄り付き 8700
安値/高値 8726.25─8803.75 安値/高値 8650─8750
東証出来高(万株) 220896 出来高(単位) 32940
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[東京 9日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は反落した。前日の米国株式市場
が下落したことを受け、寄り付きは東京市場も売り先行。ただ、外為市場でやや円安基調
になっていることから前場は底堅い値動きとなった。後場に入ると一部主力銘柄への海外
投資家による大口売り観測などで軟調に推移。日米欧7カ国(G7)財務相・中央銀行総
裁会議を前に様子見が広がるなか、週末要因などから調整売りに押された。
東証1部騰落数は値上がり691銘柄に対し値下がり818銘柄、変わらずが147銘
柄。東証1部の売買代金は1兆6636億円となった。
8日の米国株式市場は反落した。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長がこの日
の講演で、極めて弱い成長をてこ入れし失業率を低下させるために努力を惜しまないとの
見解をしたものの、FRBが今後どのような措置を講じるかに関して詳細を明らかにしな
かったことが要因。東京市場もこの流れを受け、売りが先行した。
株式市場筋によると、メジャーSQ(特別清算指数)算出に絡む売買は「やや売り越し」
(準大手証券)になったという。中小証券の株式ディーラーはSQ後の取引について「先
物の板は見かけ上厚くなっているが前日と変わりなく積極的に売買している投資家は少な
い」としたうえで、「現物の値がさ株も動きがバラバラで、何を見て売買すればいいのか
判断が難しい」と述べた。
一方、外為市場で円高に一服感が出ているため株価は下値も限定的で、前場終盤には日
経平均が上げに転じ、8800円を回復する場面もあった。邦銀系の株式トレーダーによ
ると、欧州勢による数百億円規模の売りと国内年金筋の買い、海外勢の先物買いがみられ、
値動きは一進一退になっているという。ただ、買い手掛かりが乏しく上値は重かった。
後場に入ると一転、軟調な展開となった。「仏マルセイユでのG7財務相・中央銀行総
裁会議を控えて様子見ムードが強まるなか、週末要因からポジション調整売りに押されや
すい」(明和証券シニアマーケットアナリストの矢野正義氏)という。準大手証券トレー
ダーは「一部の主力銘柄には海外投資家による大口売りの観測も出ている。SQ分を除く
と実質薄商いであり、反発の兆しは見られない」と指摘していた。
大阪証券取引所は9日、9月限日経平均先物・オプションの最終決済にかかわる日経平
均のSQが8732円49銭になったと発表した。一方、東証によると、TOPIXのS
Qは754.62ポイントになった。
個別銘柄では、ファナック<6954.T>が東証1部売買代金トップとなり大幅続落した。
日本工作機械工業会が8日発表した8月工作機械受注額(速報値)は前年比15.3%
増の989億6200万円で、伸び率がこれまでより大きく縮小。前月比では12.7%
減、受注額が8カ月ぶりに1000億円の大台を割り込むなど想定以上に落ち込んだこと
が嫌気された。
半面、野村証券やJPモルガン証券が強気推奨を継続した日本たばこ産業(JT)
<2914.T>が年初来高値を更新したほか、自社株買いを発表した岡三証券グループ<8609.T>、
8月既存店売上高が5カ月連続増となったラウンドワン<4680.T>などが買われた。
(ロイターニュース 杉山容俊)