[ブリュッセル 13日 ロイター] - 欧州連合(EU)は13日、ブリュッセルで外相会合を開き、ロシアがウクライナに侵攻した場合、ロシアに経済制裁を科す方針で合意した。
EUの外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は会合後の記者会見で「EUはウクライナの主権と領土の一体性を支持することで意見が一致している」と指摘。「ロシアがウクライナに侵攻すれば政治的な結果と高い経済的コストが伴うことを全外相が非常に明確に示した」と述べた。
リトアニアのランズベルギス外相は「われわれはロシアがウクライナに対する全面戦争の準備をしていると確信している。おそらく第二次世界大戦以来の前例のない出来事だ。前例のない攻撃ならば西側諸国からも前例のない対応が返ってくる」と語った。
EU外交筋によると、ロシアに対する制裁措置は段階的に強化される見込みで、ロシアの政治家に対する渡航禁止や資産凍結、ロシアとの金融・銀行取引の禁止などが検討されているという。
また、ロシア産天然ガスを欧州へ運ぶパイプライン「ノルドストリーム2」の操業開始の阻止も制裁の選択肢の一つとしたほか、ロシア国営の防衛・エネルギー企業を制裁対象にしたり天然ガスに関する契約を解除したりすることも考えられるとした。
ただ、このような措置が検討されるのはロシア軍がウクライナに本格的な侵攻を試みた場合に限られるとした。