[ロンドン 30日 ロイター] - 男子テニスで26年にわたりプレーし、今週に現役を引退したフェリシアノ・ロペス氏(スペイン)が、同胞で世界ランキング1位のカルロス・アルカラスについて「ミラクル」と絶賛した。
スペインの男子テニス界は長年、四大大会通算22勝を誇るラファエル・ナダルがけん引。しかし、ナダルはけがに苦しみ長期離脱中で、来季限りで現役を退く意向を表明している。
一方のアルカラスは、19歳だった昨年の全米オープンで四大大会初優勝を果たし、さらに1973年のランキング誕生以来、史上最年少で世界1位に。一時は2位に順位を下げたが、先週のシンチ選手権を制し、トップに復帰し、7月3日から始まる今年のウィンブルドン選手権にも世界1位として挑む。
ロペス氏は今週、ロイターに対し「私は彼(アルカラス)をミラクルと呼んでいる。スペインは他の国と比較して、それほどテニスの強豪国ではない。それなのに、ラファのような偉大な選手がキャリアの終わりに近づいたら、ムルシア(スペイン南東部の都市)からこのような青年が現れるなんて、クレイジーだ」と述べた。
同氏は「グランドスラムを19歳で制し、さらに世界ランキング1位になるなんて、驚くべきことだ」とアルカラスを絶賛。
さらに、「彼には素晴らしい芝コートの選手になるスキルがあると思う。シンチ選手権の前は芝で6試合しかプレーしたことがなかったのに、彼には素晴らしい才能があった。そういう選手は残りの選手よりも早く適応することができる」と、芝でも活躍できるだろうと期待をこめた。