[28日 ロイター] - フェンシング女子のウクライナ代表オリガ・ハルランに28日、国際オリンピック委員会(IOC)から来年のパリ五輪出場を保証する書簡が送られた。
五輪で複数のメダルを獲得し、世界チャンピオンにも輝いたことのあるハルランは、27日にミラノで行われた世界選手権のサーブル個人1回戦で、ロシア出身のアンナ・スミルノワと対戦。スミルノワは中立の立場で出場していたものの、ハルランは試合後の握手を拒否し、失格となっていた。
フェンシングのルールでは、対戦相手との握手が義務で、違反した場合は一番処分の重い「ブラックカード」を提示される。
しかし、ロシアによるウクライナ侵攻が続く中で、両国は緊迫状態にある。IOCはハルラン失格を受け、各競技の国際統括団体に対し、ウクライナと個人の中立選手が関わる状況においては十分な配慮をするよう求めた。
ハルランに送られた書簡には、IOCのトーマス・バッハ会長の署名とともに、もし同選手が出場権を得られなかった場合は五輪での追加出場枠が与えられると書かれていた。また、「IOCは、この極めて困難な時期にウクライナのアスリート、五輪コミュニティと全面的に団結していく」とも記されていた。