[ワシントン 28日 ロイター] - 米政府は今年11月にサンフランシスコで開催するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に香港政府トップの李家超行政長官を招待しない方針。複数の米議会関係者が28日明らかにした。
香港はAPECのメンバーだが、米政府は2020年、李氏が香港国家安全維持法(国安法)施行で果たした役割を巡り、保安局長だった李氏に制裁を科した。
ロイターは6月、共和党のマルコ・ルビオ上院議員など米連邦議会の超党派議員が国務省に書簡を送り、李氏の招待への懸念を示したと報じていた。
米国務省報道官は、APEC会合への参加は「米国の法規制とAPECの精神と原則に基いて」決まるとし「サンフランシスコでの適切な参加を実現するため、香港、中国と協力する」と述べた。
在ワシントンの中国大使館は、米政府の決定に「強く反対する」と表明。「APECのルールに違反しており、米国の約束違反だ」と述べた。
APEC首脳会議では、バイデン米大統領と中国の習近平国家主席の会談が行われる可能性が指摘されている。