[台北 17日 ロイター] - 台湾の頼清徳副総統は、南米パラグアイ訪問後、復路の経由地となる米西部サンフランシスコを訪れた。現地支持者との会合で演説し、平和を「灯台」として台湾を継続的に前進させると強調した。
頼氏は往路ではニューヨークに立ち寄った。中国は頼氏を「トラブルメーカー」と非難し、米国立ち寄りに強く反発している。
台湾メディアによると、頼氏は会合で半導体のサプライチェーン(供給網)で台湾が重要な役割を担っているとし、台湾をアジアのシリコンバレーにすると述べた。
また「平和を灯台とし、民主主義を羅針盤として台湾を継続的に前進させるために全力を尽くす」と強調した。
「われわれには共通の目標があり、それは台湾を民主主義世界のMVP(最優秀選手)にすることだ」と語った。
「良い時も悪い時も台湾は過去数十年間、民主主義社会と密接に協力してきた。台湾は決して孤独ではなかった」と述べ、台湾と米国の関係は「かつてないほど良好」との認識を示した。
支持者との会食には米代表機関の米在台協会(AIT)トップであるワシントン本部のローゼンバーガー会長も出席した。
ローゼンバーガー氏は、台湾が同盟国やパートナーとの関係を強化することにバイデン政権は尽力していると述べた。
「台湾海峡を含む世界の平和と安定を維持するための米国の取り組みにおいて、台湾は極めて重要なパートナーだ」と指摘。「この平和と安定を維持することは、米国の長年にわたる中台政策の中核だ。台湾の自衛能力を支援するというわれわれの約束は揺るぎないものだ」と語った。
中国人民解放軍の東部戦区は17日、浜辺を襲撃する部隊や米海軍機を追跡する航空機など、戦闘準備をたたえる動画をSNS(交流サービス)に公開した。台湾について直接言及していない。