Crispian Balmer
[ベネチア 9日 ロイター] - イタリアで開催された第80回ベネチア国際映画祭の授賞式が9日行われ、濱口竜介監督の「悪は存在しない」が最高賞の金獅子賞に次ぐ銀獅子賞(審査員大賞)を受賞した。
濱口監督は受賞スピーチで「この素晴らしい賞をいただけるとは、企画が始まったときには全く考えていなかった。(作品の発案者である)石橋英子さんの音楽が、私を今まで体験したことがないような仕事に導いてくれた」などと述べた。
今回の作品は地方の集落が舞台で、東京の芸能事務所が計画する高級グランピング施設建設により地域の水源が脅かされるというストーリー。
濱口監督は、2021年公開の「ドライブ・マイ・カー」でもカンヌ映画祭や米アカデミー賞などで数々の賞を獲得している。
金獅子賞には、ヨルゴス・ランティモス監督が手がけ、エマ・ストーンやウィレム・デフォーらが出演した英コメディー映画「哀れなるものたち」が輝いた。