[マニラ 24日 ロイター] - フィリピン沿岸警備隊は24日、中国と領有権を争う南シナ海スカボロー礁で中国海警局が「浮遊障壁」を設置し、フィリピン漁船の入域を妨害したと明らかにし、声明で「強く非難する」と表明した。
沿岸警備隊のジェイ・タリエラ報道官は短文投稿サイトのX(旧ツイッター)への投稿で、同隊が22日に漁業水産資源局の職員と共に同礁周辺を定期巡回した際、硬式ゴムボートを連ねた長さ約300メートルの浮遊障壁を確認したと説明。中国海警局の船が15回にわたり無線で警告を発してきたが、フィリピン側の船にメディア関係者がいるのに気づき、退去したという。
中国は同礁を2012年から実効支配している。ドゥテルテ前政権下で両国関係が改善したのに伴いフィリピン漁業者が同礁で再び操業できるようになっていたが、昨年のマルコス大統領就任後に緊張が再び高まっている。