Andrea Shalal
[ルクセンブルク 16日 ロイター] - イエレン米財務長官は16日、ウクライナへの支援は米欧にとって引き続き「最優先事項」であり、ロシアの侵攻に対するウクライナの戦闘を支えるために極めて重要だと述べた。
イエレン氏はユーロ圏財務相との会合で「ウクライナが戦場で成功する能力を示しているのに、経済的な理由で戦争に負けることは許されない」と表明。バイデン政権は「必要な限り」ウクライナを支援することを約束しており、米議会では超党派の多数派がウクライナへの「強固で間断ない」支援を決定するよう戦うと述べた。
イエレン氏は米議会内には反対意見がある一方、「超党派の強い賛成もある。これはバイデン大統領の最優先事項であり、われわれはこれを成し遂げられると確信している」と述べた。
また会合後の記者件で、「下院が機能を回復し次第」バイデン大統領がウクライナとイスラエル両国に向けた追加資金の拠出要請を議会に提出すると述べた。
この発言の中では中東危機の激化については触れなかった。ただイエレン氏はこれより先、スカイニュースに対し、米国はイスラエルとウクライナの両国に寄り添う余裕が「確実に」あると語っていた。
また、ウクライナの持続的な経済・復興支援提供に向けた欧州連合(EU)による500億ユーロの基金計画を称賛。主要7カ国(G7)が主導するロシア産原油価格の上限設定や制裁逃れの摘発などを通じ、「無謀な戦争を行うロシアに、より大きなコストを課す」努力を続けていくと述べた。
中国との経済関係については、米とEUの協力は不可欠であり、機密技術への特定の対外投資の制限など、国家安全保障上の利益を守るための的を絞った行動もそれに含まれるとした。