[ジュネーブ 10日 ロイター] - スポーツ仲裁裁判所(CAS)は10日、フィギュアスケート女子でロシア出身のカミラ・ワリエワのドーピング問題について、来年1月末までに裁定を下すと発表した。
ワリエワは昨年2月開催の北京五輪でロシアの団体優勝に貢献したが、個人戦を前に2021年12月25日にロシア選手権で採取された検体から禁止薬物のトリメタジジンの陽性反応が出たことで大きな騒動となった。
ロシア反ドーピング機関(RUSADA)は、ワリエワが反ドーピング規則違反を犯したことは認める一方で「過失なし」との裁定を下したが、これに対して世界反ドーピング機関(WADA)や国際スケート連盟(ISU)が不服としてCASに提訴した。
WADAは北京五輪の結果無効を含むワリエワの4年間の資格停止処分を求めており、ISUも処分を要求。一方、RUSADAは違反行為に対してけん責などの「適切な結果」を求めると申し立てしている。
ワリエワのドーピング問題が解決するまで、国際オリンピック委員会(IOC)は団体種目のメダル授与を保留しており、当時2位だった米国、3位だった日本の選手はまだメダルを手にしていない。