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イエメンの親イラン武装組織、紅海で日本郵船の運航船拿捕

発行済 2023-11-20 07:03
更新済 2023-11-20 13:00

[エルサレム/東京 20日 ロイター] - 日本郵船が運航する貨物船が19日、紅海でイエメンの親イラン武装組織フーシ派に拿捕(だほ)された。フーシ派はイスラエルの船だと主張。日本政府は早期の解放を働きかけている。

郵船によると、同船は英ギャラクシー・マリタイム社から用船した自動車運搬船。欧州からインドへ向かってイエメンのボデイダ沖付近を航行していたところ、ギャラクシー社から日本時間19日夜に拿捕の連絡を受けた。乗組員25人の国籍はフィリピン、ブルガリア、ルーマニア、メキシコ。郵船は対策本部を立ち上げた。

フーシ派は声明で、紅海でイスラエルの船を拿捕したと主張。「イスラムの原則と価値観に沿って乗組員を扱っている」とした。

パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍とイスラム組織ハマスの10月の戦闘開始後、フーシ派は長距離ミサイルやドローン(無人機)でイスラエルを攻撃。イスラエル企業が所有・運航する船舶やイスラエル国旗を掲げる船舶を標的にする可能性があると表明していた。

イスラエルの首相府は19日、乗組員にイスラエル人はおらず、イスラエルは所有や運航に関与していないと説明した。「イランのテロ行為であり、自由世界の市民に対するイランの好戦的な態度がエスカレートしていることを意味する」と批判した。

LSEGのデータによると、船はマン島に登記されたレイ・カー・キャリアーズ社が所有している。同社はイスラエルのテルアビブにあるレイ・シッピング社の一部門。

20日午前に会見した松野博一官房長官は、フーシ派自体に働きかけるとともに、サウジアラビア、オマーン、イランなどの関係国に船舶・船員の早期釈放をフーシ派に強く求めるよう働きかけていると説明した。乗組員に日本人は含まれていないという。

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