[ソウル 22日 ロイター] - 韓国政府は22日、北朝鮮との緊張緩和を目指し2018年に南北首脳が締結した南北軍事合意を一部停止することを決めた。北朝鮮が偵察衛星の打ち上げに成功したと発表したことを受けた。
日韓の当局者らによると、衛星の地球周回軌道投入は確認されていない。米国防総省のシン報道官は、打ち上げが成功したかどうかの分析を続けているとコメントした。
韓国の尹錫悦大統領は訪問先の英国で、軍事合意の一部停止を承認した。尹氏は先に、国家安全保障会議(NSC)の会合を開催し、閣僚や情報機関トップがビデオ形式で参加した。
南北軍事合意は韓国の文在寅大統領(当時)が北朝鮮の金正恩労働党委員長(現党総書記)と18年に会談した際に締結。新たに設ける緩衝区域での軍事演習停止、飛行禁止区域の導入、軍事境界線にある監視所の一部撤収などが盛り込まれた。
韓国国防省は22日午後3時(日本時間同)から合意の一部項目の効力を停止し、軍事境界線付近の空域での監視活動を再開すると発表した。