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Bassam Masoud Henriette Chacar Nidal al-Mughrabi
[ガザ/エルサレム 18日 ロイター] - 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は18日、パレスチナ自治区ガザの人々を意図的に飢餓に陥れるという戦争犯罪を犯しているとイスラエルを非難した。
イスラエル軍について、水、食料、燃料の供給を妨害し、農地を荒らしていると指摘。報告書で「世界の指導者たちは声を上げるべきだ」とした。
イスラエル政府はこれに対し、「ガザ地区への食料や水の搬入は制限していない」と反論。17日には201台の人道援助トラックがガザ入りしたと明らかにした。またHRWについても、10月7日のハマスによるイスラエル奇襲を巡っては「沈黙」していることから、イスラエルを批判する権利のない「反ユダヤ的で反イスラエル的な」団体だと批判した。
<死者続出>
イスラム組織ハマスが実効支配するガザの保健省によると、17日にガザ北部のジャバリア難民キャンプが新たに砲撃を受け90人のパレスチナ人が死亡。ハマス系のアクサラジオによると、ガザ市内のシファ病院が攻撃を受けた。
医療関係者によると、ガザ中部のデイルアルバラでは12人が死亡、数十人が負傷した。南部のラファではイスラエルによる住宅への空爆で少なくとも4人が死亡したという。
ガザ保健省によると、イスラエルの戦車砲弾がハンユニスにあるナセル病院内の産科棟を直撃し、13歳の少女が死亡した。
一方、イスラエル軍は、ガザでの戦闘で兵士4人が死亡したと発表。10月下旬の地上侵攻開始以来、ガザでの死者は126人となった。
また、パレスチナ保健省が18日に発表したところによると、ヨルダン川西岸でも戦闘が続いており、ファラア難民キャンプではイスラエル軍の襲撃でパレスチナ人4人が死亡した。
ガザ保健省によると、この戦争によるパレスチナ人の死者は1万9000人超。5万2000人が負傷し、8000人近くが行方不明になっている。