[19日 ロイター] - 国際サッカー連盟(FIFA)のアーセン・ベンゲル氏は、クラブワールドカップ(W杯)の拡張が過密日程問題の深刻化を招くとの批判を受け、今回の改革は欧州以外の地域にも好影響をもたらすと擁護した。
FIFAは17日、2025年から刷新されるクラブW杯の概要を発表し、32チーム参加による4年ごとの開催になることを正式に伝えた。また同時に、24年から新たに「インターコンチネンタルカップ」が毎年開催されることも発表。同大会では欧州チャンピオンズリーグ優勝チームと、他の大陸王者によるプレーオフを勝ち抜いたチームが対戦する。
ただ、国際プロサッカー選手協会(FIFPro)などが選手の負担増と健康リスクを理由にFIFAの決定を批判していた。
国際的な普及を促進する「グローバル・デベロップメント」部門の責任者であるベンゲル氏は、新形式により世界中のクラブに対する支援が増すと反論し、「欧州は幸運に恵まれているが、サッカーを真にグローバルなものにすることが重要であり、これによって他クラブが進歩する契機が生まれる。それが本当の目的だ」と語った。
サッカー界が過密日程の問題に直面していることは認める一方、「これは4年ごとに開催の大会であり、当然、大会中や大会後の休養期間は尊重されなければならない」とコメント。また、近年の医学の進歩により選手の健康とけがの予防は「劇的に向上した。以前とは比較できない」と語った。
7チーム参加で毎年実施の現行方式は、現在サウジアラビアで行われている大会を最後に廃止となる。