[ワシントン 28日 ロイター] - 米東部メーン州のベロウズ州務長官(民主党)は28日、2024年大統領選の同州予備選でトランプ前大統領の出馬資格を認めない判断を示した。21年1月の連邦議会襲撃事件を巡り同氏の出馬を認めないと判断したのはコロラド州最高裁に続き2例目。
ベロウズ氏はトランプ氏が20年大統領選での不正を巡る虚偽の主張を拡散し、議員による選挙結果認定を阻止するため連邦議会に行進するよう自身の支持者に呼びかけて反乱を扇動したと結論づけた。
今回の決定は州上級裁判所に異議を申し立てることができ、ベロウズ氏は裁判所が判断を示すまで自身の決定の効力を保留した。
トランプ陣営は「非道な」決定に速やかに異議を申し立てると表明した。
元メーン州議会議員のグループが、国家への宣誓後に「暴動や反乱」に関与した者が官職に就くことを禁じる合衆国憲法の規定に基づき、トランプ氏の出馬資格剥奪を求めたことを受、今回の決定となった。
超党派の選挙予測機関によると、メーン州は民主党が優勢とみられ、バイデン大統領の勝利が予想されている。ただ、トランプ氏は16年と20年の大統領選で同州の選挙人4人のうち1人を獲得した。
市民団体や反トランプ氏の有権者らは合衆国憲法修正14条3項に基づき、同氏の出馬を阻止する訴訟を複数の州で起こしている。
メーン州の選挙を管理するベロウズ氏は他州と異なり、裁判所で審理が行われる前に出馬資格について判断を示すことが求められていた。