[キーウ 29日 ロイター] - ウクライナ軍のシルスキー総司令官は29日、ロシア軍が今月制圧したウクライナ東部ドネツク州の要衝アブデーフカの西に位置する集落オルリウカでロシア軍を撃退したが、東部戦線の状況は依然厳しいと述べた。
オルリウカはロシア軍が最近制圧したラストチキネから北西約2キロメートルに位置する。ウクライナ軍は今週、アブデーフカに近い2つの集落から撤退したことを明らかにしている。
シルスキー総司令官はメッセージングアプリ「テレグラム」で「敵は前線の多くの地域で活発な攻撃を続けている。状況は特にアブデーフカとザポロジエで緊迫している」と指摘。
ロシア軍の攻撃部隊がトネンケ、オルリウカ、ベルディチなどの集落を制圧しようとしているとの見方を示した。
東部戦線を視察したシルスキー総司令官は、現地の一部の指揮官の状況認識などに問題があり、一部の地域で防衛の持続性に悪影響が出ていると指摘。追加の軍需品の分配など「あらゆる是正策を講じた」と述べた。