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サイバネット Research Memo(9):円高によるリスクを最大限に織り込み据え置かれた会社計画は保守的

発行済 2016-08-31 17:00
更新済 2016-08-31 17:33
サイバネット Research Memo(9):円高によるリスクを最大限に織り込み据え置かれた会社計画は保守的
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■業績動向

(5) 2016年12月期業績見通し

サイバネットシステム (T:4312)の2016年12月期会社計画は、景気の不透明感、不確定要素があることと、急激な円高(為替レート期初前提:125円/米ドル→110円/米ドル)の動きなどを考慮し、結果として期初計画(売上高16,800百万円、営業利益950百万円、親会社株主に帰属する当期純利益461百万円)が据え置かれる格好となった。


上期実績の通期に対する進捗率は、2015年12月期が売上高54.0%、営業利益73.8%、親会社株主に帰属する当期純利益64.8%に対して、売上高53.3%、営業利益95.5%、親会社株主に帰属する当期純利益109.1%と、売上高は前期並みであるものの、利益は大きく上回り、親会社株主に帰属する当期純利益に関しては通期計画過達となっている。
にもかかわらず、同社が修正を行わなかった要因として、1)足元の円高の進行により主力ユーザーである製造業の投資の意思決定の遅れによる受注の期ずれ※や投資抑制による予算凍結などが発生するリスクを最大限に織り込んだ、2)上期から後ずれした経費予算は下期に計画どおり消化する予定である、——ことによる。


※パイプライン上、同社決算月である12月までにクローズを計画している見込み案件が主力ユーザーの決算月である翌年3月へ後ずれる可能性。


弊社では、足元ユーザーの意思決定の遅れによる受注の後ずれは発生していないこと、パイプラインの状況は良好であること、などを考慮すると、据え置かれた期初会社計画は保守的で、上ぶれ余地があるとみる。
このため、今後の為替動向と受注動向を注目する。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )

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