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MRO Research Memo(1):商品点数1,000万点超え、16/12期3Qも業績順調

発行済 2016-11-21 16:01
更新済 2016-11-21 16:33
MRO Research Memo(1):商品点数1,000万点超え、16/12期3Qも業績順調
3064
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MonotaRO (T:3064)は、兵庫県尼崎市に本社を置く、インターネット等を利用した工場・工事用間接資材※及び自動車用アフターマーケット商品等の通信販売会社である。


※間接資材とは、製造工程で使用される研磨剤やドリル、軍手など、事業者が自社内で使用し、再販を目的としない商品を指す。
業種により個別性が高い。


同社のビジネスモデルの特徴は、企業規模や購買金額に関わらず、すべての顧客に同一の価格で間接資材を販売するという点である。
市場の慣習により売り手から不公平な価格を強いられがちであった中小企業を中心に支持を受け、ニッチ市場における専門通販業者として確固たる地位を確立した。
209.1万口座(2016年9月末現在)の顧客に対して、1,000万点を超えるアイテムを販売する。


2016年12月期第3四半期の同社単体の売上高は前年同期比20.7%増の48,812百万円、営業利益は同32.1%増の7,071百万円、経常利益は同31.7%増の7,075百万円、四半期純利益は同37.6%増の4,732百万円となり、前年同期比で高い成長を維持した。
既存顧客の購買単価は計画どおりまで上がらなかったものの、積極的なTVCMとリスティング広告により新規顧客獲得数が拡大し、売上増をけん引した。
コスト面では、仕入れ最適化やPB商品/輸入商品の強化、円高による輸入品仕入れ原価の低下、IT・物流インフラ投資による人件費の抑制などが寄与してコスト削減が進み増益につながった。


同社は、10月28日に2016年12月通期連結業績予想を修正した。
売上高予想は69,307百万円(前期比20.4%増、期初計画比2.5%減)、営業利益9,380百万円(前期比32.3%増、期初計画比0.9%増)、経常利益9,386百万円(前期比31.8%増、期初計画比1.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,166百万円(前期比38.9%増、期初計画比1.9%増)と軽微な修正であり、過去最高売上高・過去最高利益は確実な情勢だ。


工場用間接資材は種類が多岐にわたり、ロングテール化(販売機会の少ない商品でもアイテム数を幅広く取りそろえること)が顧客価値となる。
2007年12月期に80万点だった取扱商品点数は、10年弱後の2016年12月期第3四半期時点に1,000万点を超えた。
ロングテール化を図る一方で、継続的に効率を向上されている点は特筆に値する。
売上総利益率で見ると、2007年12月期に26.4%であったが、2016年12月期第3四半期には31.7%までその比率を高めている。
これは、仕入れ価格の最適化やPB商品/輸入商品の強化、在庫拡大による配送効率向上など、絶え間なく改善を続けてきたためである。
今期はこれらの企業努力に円高効果が加わり、さらに利益を押し上げた。
来期(2017年4月)には、建設中の関東物流センターが稼働を開始するため、更なる効率向上に期待が持てる。


また、大企業顧客とのシステム連携が好調に推移している。
2016年12月期第3四半期末時点では、284社(2015年12月期末比63社増)と連携し、連携経由売上高は39.5億円(2015年12月期末比4.5億円増)と成長しており、その将来性に注目したい。


■Check Point
・16/12期3Qは、商品仕入れ原価低下とコストコントロールが寄与し収益拡大
・取扱商品点数1000万点突破、ロングテール化が進展
・大企業とのシステム連携が伸長(連携社数284社、連携売上高39.5億円)

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

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