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(2) ERP事業
ERP事業はWeb-ERPパッケージ「GRANDIT」を導入販売している。
「GRANDIT」は14社のIT企業が参画したコンソーシアム方式で運営されているERPパッケージで、システムインテグレータ (T:3826)は2004年のコンソーシアム結成時より「GRANDIT」の企画・開発に携わり、普及拡大に貢献してきた。
「GRANDIT」の顧客ターゲットは中堅企業となり、導入社数はコンソーシアム全体で880社超まで拡大している。
「GRANDIT」の特徴は、完全WebベースのERPであり、バージョンアップ対応などのクライアントメンテナンスが不要なこと、また、スマートデバイスにも対応可能なことが挙げられる。
ハードウェアに依存しないため、Webが動作する環境であれば、どこでもシステムの利用が可能となる。
また、14社それぞれの技術ノウハウが「GRANDIT」の製品開発に生かされるため、機能面での競争力も高い。
同社の導入実績は百数十社と、コンソーシアムの中でトップの実績を誇っている。
「GRANDIT」の基本機能を補完するアドオンモジュールとして製造業向けの生産管理アドオンモジュールを、また、ソフトウェア業界向けには「OBPM」と連携させた「プロジェクト管理テンプレート(ITテンプレート)」を開発しており、導入が広がっている。
国内のERP市場は全体で約1,000億円強の規模とみられるが、顧客規模別に棲み分けがなされている。
大企業向けではSAPやOracleが圧倒的に強い。
同社が顧客対象とする中堅企業向けでは、富士通 (T:6702)の「GLOVIA」やオービック (T:4684)の「OBIC7」など複数の製品が競合として挙げられる。
売上総利益率は製品構成や仕様などによって変わるため一概に言えないが、平均すると20%台の水準と見られる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)