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(1) 2017年3月期第2四半期業績
ベネフィット・ワン (T:2412)の2017年3月期第2四半期の業績は、売上高が14,351百万円、前年同期比20.1%増、営業利益が2,523百万円、同65.9%増、経常利益が2,504百万円、同70.4%増、親会社株主に帰属する四半期純利益が1,684百万円、同78.3%増の好業績であった。
計画比では、売上高が5.9%、営業利益と経常利益はそれぞれ46.7%、45.6%上回った。
営業利益が前年同期比1,002百万円増加した。
大幅な増益は、予想を上回る売上高と売上原価率低減による。
会員数増加を背景に会費収入が増える一方、オペレーションの効率化を進めたため、売上原価率が前年同期の61.8%から60.6%へ、1.2ポイント低下した。
販管費率は、前年同期の25.5%から21.8%へと3.7ポイント下落した。
この結果、売上高営業利益率は、前年同期比4.9ポイント改善し、17.6%の高水準となった。
事業別セグメント情報は、ベネフィット・ステーションのプラットフォーム共用が拡大してきたことより、福利厚生とパーソナル、CRMの営業利益を1つにまとめる区分の変更を行った。
福利厚生+パーソナル+CRM事業は、第2四半期の売上高が前年同期比9.0%増の9,498百万円となり、営業利益は同49.9%増の2,303百万円となった。
個人会員の獲得が想定を下回り、売上高は計画比1.0%の未達であった。
一方、オペレーションの効率化等により利益率が高まった。
インセンティブ事業は、売上高が前年同期比61.3%増の1,822百万円、営業利益が同60.9%増の273百万円となった。
売上高、営業利益とも計画を3割以上上回った。
既存顧客の業績が好調で、ショップへのポイント交換が好調に推移した。
新規顧客は約40社の獲得に成功しており、下期も計画以上の展開が期待される。
ヘルスケア事業は、売上高が前年同期比52.0%増の2,216百万円、営業利益が前年同期の70百万円の損失から60百万円の利益へと黒字転換した。
健診納品数・保健指導実施数ともに大幅増加した。
海外事業は、売上高が前年同期比倍増の202百万円となり、営業損益は前年同期107百万円の損失から80百万円の損失に好転した。
a)貸借対照表
同社の業態では、リアルタイム性に優れるネットを活用したマッチングサービスが増えるため、ITシステムなどへの投資や新規サービスを提供する際のM&Aや子会社の新設などが主な資金使途になる。
同社所有のたな卸資産はわずかで、有形固定資産も売上高の増加に連動しない。
財務体質の安全性は高く、自己資本比率が50%を超えている。
2017年3月期第2四半期における総資産は、前期末比348百万円減の21,654百万円であった。
流動資産は、同361百万円減の15,818百万円となった。
現金及び預金と受取手形及び売掛金が減少し、預け金が増加した。
固定資産は5,835百万円と同13百万円の微増であった。
負債の部では、流動負債が同822百万円減、固定負債が同107百万円増となり、負債合計が同714百万円減少した。
短期的支払い能力を表す流動比率は183.7%と前期末比12.1ポイント上昇した。
自己資本比率は2.6ポイント増の56.5%であった。
b)キャッシュ・フローの状況
2017年3月期第2四半期における現金及び現金同等物の期末残高は、前年同期比2,415百万円増加し、8,826百万円となった。
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,106万円のプラス。
投資活動及び財務活動によるキャッシュ・フローは、それぞれ330百万円と1,174百万円のマイナスであった。
財務活動によるキャッシュ・フローの支出超過は、主に配当金の支払い(1,350百万円)による。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)