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三機工業 Research Memo(1):豊富な手持ち工事と原価管理の徹底で目標達成の可能性は高い

発行済 2017-01-05 15:00
三機工業 Research Memo(1):豊富な手持ち工事と原価管理の徹底で目標達成の可能性は高い
1961
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三機工業 (T:1961)の主要事業は、オフィスビル、学校、病院、ショッピングセンター、工場、研究施設などの建築設備およびプラント設備の企画・設計・製作・監理・施工・販売・コンサルティングなどであり、同社の強みは、多岐にわたる事業を横断的に融合させる総合エンジニアリングと90年余の実績から培われた高い技術力や信用力である。


2017年3月期第2四半期(2016年4月−2016年9月)の業績は、受注高90,912百万円(前年同期比8.4%減)、売上高70,341百万円(同6.8%減)、売上総利益8,144百万円(同0.5%増)、営業利益57百万円(同67.6%減)、経常利益368百万円(同29.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益229百万円(同10.1%減)となった。
前年同期比では減益だが、期初予想を上回っており上半期に黒字を計上したこと、原価管理の徹底に加え、作業効率の向上などにより売上総利益率が改善していることは評価に値する。
全体的には好決算だったと言える。


2017年3月期の業績は、受注高183,000百万円(前期比0.1%減)、売上高185,000百万円(同3.4%増)、営業利益6,500百万円(同0.1%減)、経常利益7,000百万円(同14.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,900百万円(同8.0%減)が予想されており、期初予想と変わっていない。
前期の利益率の改善が著しかったことから、今期についてはほぼ前期並みと堅めの予想となっているが、手持工事が豊富であること、引き続き原価管理の徹底を進めていることなどから、この目標達成の可能性は高そうだ。


同社は2025年の創業100周年に向けたこれからの10年間の目標として、長期ビジョン“Century 2025”を発表した。
この計画の最終目標は、お客さまからもっと「選ばれる会社」になることであるが、まず最初の3年間を中期経営計画“Century 2025”Phase1とし、その目標として2019年3月期に売上高195,000百万円、営業利益7,500百万円を掲げている。
今後の施策やその進捗が注目されるが、計画実行の第一弾として、「三機大和地区再開発計画」を発表した。


また同社は、近年配当の充実や自社株買いなど積極的な株主還元を実施しており、2016年3月期は年間配当を2015年3月期の20円(普通配当15円+記念配当5円)から、普通配当18円に特別配当12円を加えた30円(配当性向35.8%)へ増配した。
2017年3月期は今のところ2016年3月期の普通配当18円に2円を加えた年間20円の普通配当を予定しているが、今後の利益水準によっては増配の可能性もありそうだ。


■Check Point
・減収も売上総利益率が改善し黒字を維持
・大型案件の1件当たりの平均受注額はここ数年増加傾向にある
・環境システム事業は大型案件の受注を見込む

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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