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きちり Research Memo(5):2017年6月期第2四半期累計はFLコスト増と新規店舗の立ち上げ遅れで減益に

発行済 2017-04-07 15:57
更新済 2017-04-07 16:00
きちり Research Memo(5):2017年6月期第2四半期累計はFLコスト増と新規店舗の立ち上げ遅れで減益に
3082
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■業績動向

1. 2017年6月期第2四半期累計業績の概要
きちり (T:3082)の2017年6月期第2四半期累計(2016年7月-12月)の業績は、売上高が前年同期比9.1%増の4,426百万円、営業利益が同52.3%減の167百万円、経常利益が同52.9%減の166百万円、四半期純利益が同60.2%減の92百万円となった。
売上高については新規出店効果により半期ベースでの過去最高を連続更新したものの、営業利益は食材費や人件費のコスト上昇、並びに前期に新規出店した一部店舗の立ち上げ遅れなどが響いて2ケタ減益となった。


当第2四半期累計期間における新規出店は3店舗で、2016年10月に「ららぽーと湘南平塚」に「MEAT COMPANY with Bellmare」と「3 Little Eggs」を、同年12月に「イオンモール長久手」に新業態となるとんかつ店「とん久」を出店した。
一方で、賃貸契約の満了に伴って「KICHIRI」や「駅カフェ」など3店舗を閉店し、合計では前期末比横ばいの87店舗となった。
既存店の売上高は前年同期比3.3%減となったものの、前期に新規出店した11店舗(うち第4四半期で9店舗)の売上増が寄与した。


なお、期初計画比では売上高で3.8%の未達となったが、これは既存店売上高が計画の2%減に対して3.3%減と下回って推移したこと、また、前年第4四半期に新規出店した「いしがまやハンバーグ」や「Anchor Point」の立ち上げに苦戦したことが主因となっている。
前年同期比での下振れ要因は、「いしがまやハンバーグ」「3 Little Eggs」によるもので、前年同期に新規出店した店舗がオープン当初活況に推移した反動減によるものとなっている。
ただ、これら店舗の収益力は依然として高水準を維持していることに変わりはない。
なお、主力業態の「KICHIRI」については、関東エリアで前年比若干増と堅調に推移したほか、関西エリアでは2~3%減と計画どおりで推移しており、居酒屋業界全体が苦戦するなかで健闘したと言える。


営業利益の減益要因はFLコストや本部コストの上昇に加えて、前第4四半期に出店した「いしがまやハンバーグ」「Anchor Point」の立上げ遅れが主因となっている。
FLコストのうち、食材費率については前年同期の26.0%から26.6%に上昇した。
輸入牛肉価格の高騰が影響した格好だ。
また、人件費率については前年同期の26.2%から28.0%に上昇した。
2016年4月に新入社員86名が入社し、人件費が増加したことに加えて研修費や採用費などが増加したことが主因となっている。
FL比率で見ると、前年同期の52.2%から54.6%へ2.4ポイント上昇したことになる。



(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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