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じげん Research Memo(5):創業来増収・増益を継続

発行済 2017-08-02 15:20
更新済 2017-08-02 15:33
じげん Research Memo(5):創業来増収・増益を継続
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■業績動向

1. 過去業績の推移
じげん (T:3679)がライフメディアプラットフォーム事業へリソースを集中して以降、毎期新たなサービスの提供を開始し、ユーザーの利便性を向上するとともに、クライアント企業へ効果的なマーケティング手法の提案を行うことで、DB数、UU数を拡大し、業績を継続的に拡大させてきた。
さらに、上場後は、買収先企業の寄与とPMI※による業績拡大により、業績の拡大ペースが加速する傾向にあり、2017年3月期まで創業来10期連続の増収、増益を達成した。


※PostMergerIntegrationの略。
M&A(企業の合併・買収)成立後の統合プロセスのことを指す。



財務状態について見ると、財務の安定性・健全性を表す自己資本比率は50%を超える高い水準を維持してきたが、2015年3月期はブレイン・ラボ、リジョブ、エアロノーツを買収したために32.7%へ低下した。
その後、三光アドを買収したが、自己資本比率は45.8%に上昇。
従来から買収資金を借入金で賄った側面もあるが、既存事業の拡大や買収企業のPMIに成功していることなどにより営業キャッシュ・フローが拡大していることを考慮すると、問題ではない。
一方、収益性を表す指標であるROEは上場に伴う資金調達や内部留保の積み上げによる自己資本の増大で25.9%へ低下したほか、営業利益率も買収による売上ミックスの変化により30.1%へそれぞれ低下したものの、25%を超える高い水準を維持している。


2. 2017年3月期連結業績
(1)2017年3月期連結業績の概要
2017年3月期連結業績は、売上高が前期比50.2%増の7,556百万円、営業利益は2,276百万円(同41.4%増)、経常利益は2,305百万円(同43.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,284百万円(同42.8%増)となり、創業以来10期連続の増収・増益を達成した。


売上高は、買収したリジョブとブレイン・ラボの業績が寄与し、大幅増収を確保した。
売上総利益は売上高の拡大により6,609百万円(同47.9%増)へ増加したものの、売上総利益率は前期に比べ1.3ポイント低下し87.5%となった。
販管費は三光アドのグループ入りに伴う紙媒体費用、M&A関連、本社移転関連、IFRS導入関連の費用により、その他費用が前期に比べ1,472百万円増加した(販管費比率は0.4ポイント上昇し57.3%となった)。
この結果、営業利益率は1.9ポイント低下したものの30.1%と高い水準を確保している。


なお、会社計画(売上高6,600百万円、営業利益2,050百万円)対比では売上高、営業利益ともに会社計画を上回った。
これは、CVR※、コンバージョン当たり単価を向上させ、UUを増加させるという施策が奏功したことが主要因。


※ConVersionRate(コンバージョンレート)の略。
一般には、Webサイトへのアクセス数のうち、コンバージョン(成約)に至った比率であるが、同社の場合はUU数のうち会員登録、採用等に至った比率を指す。



(2)領域別の動向
a)人材領域
人材領域の売上高は前期比47.9%増の5,437百万円と順調に拡大。
マクロの経済環境の影響を受けず、構造的な人手不足に伴って求人広告市場規模が拡大するなど、外部環境が良好であったことに加えて、1)アルバイトEXのアルゴリズム改善によるCVR向上が実施さたこと、2)ブレイン・ラボでは、AI技術を有する企業との業務提携等によるアップセル商品の開発が行われたことが業績拡大の原動力として働いた。
加えて、リジョブがじげんグループにとってPMIの成功事例となり、株式取得後2年強で投資額を回収、マッチングテクノロジーの活用で顧客基盤の収益最大化を達成したこともプラス寄与した。


b)不動産領域
不動産領域の売上高は同51.5%増の高い伸びを記録し1,459百万円となった。
これは、賃貸分野ではCVRの改善や顧客数、UU数の増加によって高い成長率が持続し、売買分野ではWebマーケティングや大手企業への営業力の強化によりABMのPMIが好調だったことが要因。


c)生活領域
生活領域の売上高も同69.0%増の659百万円へ拡大した。
個人向けエンタメコンテンツを提供するにじげんがBtoCモデルのPDCAを高速回転させ業績が新調したことと、中古車アグリゲーションメディアを運営する自動車分野では提携メディアとの戦略的関係性の強化により、2017年3月期ではじげんグループ主要事業では最高の成長率を達成したことが要因。


3. 財務状態
2017年3月期末における総資産は13,686百万円と前期末比4,838百万円増加した。
内訳を見ると、流動資産は、現金及び預金が1,885百万円増加したことに加えて、売掛金が425百万円増加したことなどにより、前期末比2,585百万円増加し7,564百万円となった。
また、固定資産も同2,238百万円増の6,107百万円へ増加した。
これは、投資その他の資産が266百万円減少したものの、有形固定資産が55百万円増加、無形固定資産が2,449百万円増加したためだ。


負債は前期末に比べ2,201百万円増加し7,405百万円となった。
これは、未払金が164百万円増加したものの、有利子負債が1,063百万円増加(内訳は、1年以内返済予定の長期借入金が949百万円増加の1,804百万円となり、長期借入金が614百万円増加し、短期借入金が500百万円減少)したことが主要因。
一方、純資産は、利益剰余金が1,284百万円増加したことから6,281百万円へ増加した。


2017年3月期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末に比べ1,885百万円増加し、5,872百万円となった。
内訳を見ると、営業キャッシュ・フローは2,039百万円の収入となった。
法人税等の支払額844百万円が資金減少要因として働いたものの、売上高の伸張による税金等調整前当期純利益の計上2,305百万円が増加要因として働いたことによる。
投資キャッシュ・フローは、2,539百万円支出となった。
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,542百万円、金銭信託の取得による支出1,336百万円と無形固定資産の取得による支出143百万円があったためだ。
財務キャッシュ・フローは長期借入れによる収入があったため2,387百万円の収入となった。


経営指標について見ると、流動性比率は186.4%、自己資本比率は45.8%と高く、一方、収益性を表す指標については、営業利益率は30.1%へ低下したものの、依然として30%以上という高い水準を維持しているほか、ROEについても25.9%と前期並みの高い水準を維持した。


4. 2018年3月期の会社計画と経営方針
2018年3月期については、IFRSに基づくことになるが売上高が10,500百万円、営業利益が3,220百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が1,930百万円を見込む。
分野別では、前期と同様に、既存事業では効率的に顧客基盤を拡大し、創業以来11期連続の増収・増益の達成を目指している。


領域別では、人材領域の売上高7,700百万円、不動産領域は1,900百万円、生活領域は900百万円を予想。
前期と同様に人材領域と不動産領域が事業拡大のけん引役になる計画だ。


具体的に見ると、人材領域で、三光アドではじげんグループの競争優位であるマッチングテクノロジーを活用。
東海地方に特化したインターネット求人メディア「求人ビズ」を立ち上げ、リジョブではサプライチェーンの垂直統合加速のため、採用サイトの無料作成ツール「REACH-JOB」をリリースし、顧客基盤の効率的な拡大を狙う。
一方、不動産領域では、主力の「スモッカ」において、SUUMO、LIFULL HOME’Sの2大メディアとの連携を開始し、メディア顧客、データベースの拡充によって賃貸市場でのプレゼンスを大幅に向上させ、不動産売買Webサイト制作を始めとするマーケティング支援ツール「smaRE」をリリースした。
以上により、前期と同様に高い伸びを計画している。
これらの2領域とは対照的に、生活領域に関しては、メディア顧客との提携関係が良好な自動車分野では業界プレゼンスが向上しており、本格的な海外事業として中古車輸出プラットフォームメディア「Car-Tana」をリリースしている。
また複数の新規事業の立ち上げを進める計画となっている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 福田 徹)

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