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博展 Research Memo(3):2018年3月期は大幅な増収増益、売上高の拡大と収益性の改善の両面で大きな成果

発行済 2018-06-08 15:04
更新済 2018-06-08 15:21
博展 Research Memo(3):2018年3月期は大幅な増収増益、売上高の拡大と収益性の改善の両面で大きな成果
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■決算動向等

1. 2018年3月期決算の概要
博展 (T:2173)の2018年3月期の業績は、売上高が前期比27.1%増の11,777百万円、営業利益が455百万円(前期は253百万円の損失)、経常利益が452百万円(前期は262百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益が237百万円(前期は369百万円の損失)と大幅な増収増益(黒字転換)を実現し、売上高は100億円を突破した。
計画に対しても2度の増額修正をさらに上回る着地となっている。


売上高はすべての商材が順調に伸長した。
特に、主力の「展示会出展」が、2018年3月期下期に行った営業体制の強化が奏功したことや大型案件の受注獲得※1により、案件数及び案件単価の両方を大きく伸ばすことができた。
また、需要が拡大している「イベントプロモーション」も、ターゲット顧客への営業展開を強化し、顧客単価の向上に注力したことに加え、利益率の高い案件獲得(特に、自動車や化粧品などナショナルクライアントからの指名受注)により好調に推移した。
「商談会・プライベート」は、合同展示会の基礎案件をはじめとする大型案件を獲得。
「カンファレンス・セミナー」は、リピート案件を確実に受注できたことに加え、新規案件の獲得にも成功。
「商環境」においても協業パートナーとの連携強化や他商材等の既存顧客からの引き合い増により案件単価が大幅に増加している。
「デジタル・コンテンツ&マーケティング」においては、前期より継続している体制強化と商品開発※2が奏功した。


※1 隔年開催となる東京モーターショー2017等。

※2 連結子会社アイアクトが展開する「コグモ・アテンド」(IBM Watsonの技術を応用したチャットボット)や「コグモ・サーチ」(IBM Watsonの技術を応用した検索サービス)など。



利益面でも、売上原価率が75.0%(前期は77.3%)、販管費率が21.2%(前期は25.4%)とそれぞれ改善したことで大幅な営業増益となり、先行費用等により一時的に営業損失となった2017年3月期からの黒字転換を実現した。
なお、売上原価率の改善は、採算性を重視した業務オペレーション等によるプロジェクトごとの利益確保や外注管理体制の強化※1によるものである。
また、販管費率についても、2017年3月期における一時的なコスト要因※2の解消やコスト管理の徹底が奏功した。


※1 「博展会」の結成など、協業パートナーとの連携強化により、長期安定的な取引を前提とした関係構築や事前のすり合わせ等による費用の削減を図っている。
今後も高騰する資材等の集中購買を進めるなど、更なる費用削減にも取り組む。

※2 スプラシア100%子会社化に伴う費用など。



また、特別損失として減損損失(31百万円)を計上しているが、これは連結子会社タケロボが進めていたロボティクス事業の収益計画の遅れ※によるものである。


※AI技術を搭載した新製品の投入やAI搭載ロボットを活用した新サービスの実証実験に参画するなど、新たなマーケットの開拓に取り組んでいるが、本格導入に向けたテストマーケティングに想定以上の時間とコストが必要であり、事業の収益化には当初計画よりも時間を要する事が明らかになったことが理由である。



財政状態は、総資産が前期比ほぼ横ばいの5,270百万円で推移する一方、自己資本は内部留保の積み増しにより前期比20.8%増の1,066百万円に拡大したことから自己資本比率は20.2%(前期末は16.8%)に改善した。
一方、資本効率を示すROEも利益率の改善により24.4%と高い水準に到達している。


以上の通り、2018年3月期の業績を総括すると、売上高の拡大と収益性の改善の両方を同時に実現した点で大いに評価できる。
特に、これまで取り組んできた営業体制の強化や付加価値の向上等により、顧客数、顧客単価、案件数、案件単価をそれぞれ順調に伸ばしたところや、採算性を重視した業務オペレーション等による原価低減(利益確保)に成功したところは、同社戦略が順調に進展していることの証左であり、今後に向けても大きな前進と言える。


2. 過去の業績推移
過去の業績を振り返ると、売上高は2010年3月期にリーマン・ショック等による景気後退の影響を受けて一度落ち込んだが、その後は8期連続で増収基調を続けている。
特に、2013年3月期以降は、景況感の回復など外部環境の好転や新規事業の伸長等により売上高は順調に拡大してきた。
なお、2015年3月期第4四半期からは、アイアクトの子会社化により連結決算に移行している。


利益面についても、2010年3月期に営業損失を計上したものの、売上高の伸びとともにV字回復を実現した。
その後、2014年3月期は、今後の売上成長に向けた先行投資的な費用負担が営業利益率の低下を招き、連結決算に移行した2015年3月期以降についても、外注原価率の上昇や成長基盤整備のための先行費用(人材補強費、M&A関連費用等)の増加等により利益水準は低調に推移してきた。
ただ、2018年3月期は、前述のとおり大幅な損益改善を図っている。


財務面では、自己資本比率は40%前後で推移してきたが、連結決算に移行した2015年3月期以降は低下傾向をたどり、2017年3月期は16.8%となったが、2018年3月期は20.2%へと改善の兆しがみえている。
また、ROEも同社の収益力の高さを反映して高い水準で推移してきたものの、2014年3月期以降は利益率の低下に伴って一旦低下した。
ただ、2018年3月期は収益性の改善により20%を超える高水準に到達している。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

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