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ケネディクス Research Memo(5):2018年12月期上期の業績は、堅調な不動産市場を背景として拡大(2)

発行済 2018-09-14 15:05
更新済 2018-09-14 15:20
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■ケネディクス (T:4321)の業績動向

4. 2018年12月期上期における投資実績
不動産投資事業における自己勘定投資については、自己資本の範囲内という方針のもと、新規投資が約145億円(前年同期は約213億円)とやや抑え気味であった。
特徴的なのは、オフィスのほか、コアファンド向けのホテル(開発)や住宅(ブリッジ)の取得が多かったところである。
一方、投資元本の回収については、ブリッジファンドや開発案件、海外案件等から約202億円を回収しており、いわゆる「リサイクル投資」がうまく回っていると評価できる。
その結果、2018年6月末の投資金額総額(投資エクスポージャー)は614億円(前期末は679億円)に減少したが、分散されたバランスの良いポートフォリオを構築している。


5. その他トピックス
(1) メインスポンサーREITの成長
同社の成長を支える柱のひとつであるメインスポンサーREITの受託資産残高(4つのREIT合計)は、前述のとおり、前期末比221億円増の9,177億円と着実な伸びとなった(2018年6月末時点)。
特に、KDO※1については、2018年5月に3年半ぶりとなる公募増資(147億円)を実施するとともに、資産の入れ替えなどにも取り組んだ。
KDR※2についても、前述のとおり、ジャパン・シニアリビング投資法人との合併により、ヘルスケア施設、宿泊施設を主たる投資対象に追加。
また、2018年7月には、こちらも3年半ぶりとなる公募増資(124億円)を実施し、住宅4物件、ヘルスケア6物件を新規取得(合計262億円)している。
KRR※3については、eコマースの増加とともに需要が高まる「消費地配送型物流施設」※4を投資対象に追加。
また、札幌市内のコストコ店舗(会員制倉庫型店)を42億円で新規取得した。
私募REITのKPI※5についても、国内大手機関投資家からの投資参入が続くなか、都心の商業施設(都市型サービス施設)を新規取得。
投資家層も100社程度にまで拡大しており、成長余地はまだまだ大きい。


※1 ケネディクス・オフィス投資法人の略。
東京経済圏を中心とする中規模オフィスビルの最大級REITである。
2018年6月末のAUMは4,072億円、保有物件数は97。

※2 ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人の略。
「人が居住・滞在する空間」への幅広い投資を行う住居系REITである。
ジャパン・シニアリビング投資法人との合併に伴い、ケネディクス・レジデンシャル投資法人から名称変更。
2018年6月末のAUMは1,931億円、保有物件数は129。

※3 ケネディクス商業リート投資法人の略。
物流施設への投資で新たなステージを迎える生活密着型商業REITである。
2018年6月末のAUMは2,128億円、保有物件数は53。

※4 最終消費者に商品等を届けるための物流施設。

※5 ケネディクス・プライベート投資法人の略。
大規模オフィスビルを中心にホテル・商業施設等へ投資する私募REITである。
2018年6月末のAUMは1,044億円、保有物件数は12。



(2) 私募ファンド(コア)の設立
同社成長のもう1つの柱である私募ファンドの受託資産残高についても、前述のとおり、国内外の大手機関投資家との各種コアファンドの設立により、前期末比332億円増の5,108億円と順調に増加基調をたどっている。
2018年4月には、今後見込まれる私募ファンドへの投資需要増加に対応するため、私募ファンドビジネス専業の新会社ケネディクス・インベストメント・パートナーズ(株)を設立。
より専門性・機動性の高い事業体制を構築するところに狙いがある。


(3) 不動産クラウドファンディング事業の立ち上げ準備
野村総合研究所との協業により新たなプラットフォームの立ち上げを推進している「不動産クラウドファンディング事業」についても、既に体制整備を完了。
ライセンスの取得に向けて若干時間を要しているものの、早期事業化に向けて着実に進展しているようだ。
多様な不動産投資機会を個人投資家にも提供することにより、投資家層の拡大を目指している。


(4) 滞在型施設運営ビジネスの強化
同社は、中期経営計画において、ホテル、民泊、サービスアパート等の滞在型施設運営ビジネスの推進を掲げているが、2018年3月28日には、IT及びクラウドワーカーを活用した効率的な滞在型施設運営に強みを持つ SQUEEZEとの資本業務提携を締結した。
同社子会社のスペースデザインが運営するサービスアパートメント※1の稼働率向上のため、民泊とのハイブリッド運用モデルの共同開発のほか、SQUEEZEが運営するスマートホテル事業※2の成長サポートに狙いがある。


※1 2週間から滞在可能な家具付きのアパートメント。
同社子会社であるスペースデザインは800室を超える運営規模と18年を超える運営経験を有している。

※2 ITによる自動化や省力化により運営コストを抑えた次世代型ホテル。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

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