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リソル Research Memo(1):長期経営目標に向かって着実に進捗

発行済 2018-12-19 15:00
リソル Research Memo(1):長期経営目標に向かって着実に進捗
5261
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■要約

会社概要
リソルホールディングス (T:5261)は主に運営と不動産開発を事業ドメインに据えた会社で、ホテルやゴルフ場、リゾートの運営を軸にリソルのブランディングを進めている。
「あなたのオフを、もっとスマイルに。
」をすべての価値基準とし、事業を通じて“いきがい・絆・健康・くつろぎ”を顧客に提供してたくさんのスマイルづくりをしている。
これまでに各事業で築いてきた「リソルスタイル」の徹底とさらなる進化を図り、長期経営目標に向かって着実に進捗している。
同社の事業構造の中心は、多世代交流型リゾートコミュニティ「リソル生命の森」である。
同社のあらゆる事業要素が集約され具現化されている。
そこで展開するCCRC事業は将来のコア事業に位置づけられている。


業績動向と通期見込み
2019年3月期第2四半期の業績は、売上高11,362百万円(前年同期比2.2%減)、営業利益760百万円(同1.9%減)、経常利益723百万円(同2.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益110百万円(同80.9%減)となった。
収益の柱であるホテルやゴルフの運営事業で台風、地震、豪雨や猛暑などの影響を受けたものの、太陽光関連の設備・不動産における開発利益等が寄与したことにより営業利益は微減益にとどめることができた。


2019年3月期の業績見通しについて、同社は売上高21,500百万円(前期比9.1%減)、営業利益1,300百万円(同38.2%減)、経常利益1,620百万円(同21.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,570百万円(同10.9%増)を見込んでいる。
減収減益を見込むのは、2018年3月期に計上した「中京ゴルフ倶楽部 石野コース」共同経営開始に伴う一時的な収益がなくなるため。
長期経営目標の中で先行投資期に当たる2017年3月期~2019年3月期の期初営業利益予想が、同様に1,300百万円だったということを考慮すると、見かけと違って実際の進捗は順調ということができる。


訪日外国人観光客数を増やしていくという政府の戦略目標を追い風に、少なくとも東京オリンピックに向けて観光・旅行需要は成長が見込まれ、同社は宿泊施設の拡大を通じてブランド力を向上させる。
長期事業方針に則って事業拡大と多様化を着実に進めているのが実態と見て取れる。
長期経営目標の達成は、徐々に射程圏に入ってきたと考えてよさそうだ。


成長シナリオ
同社は長期経営目標を公表し2021年3月期に経常利益24億円以上などの目標達成を目指している。

また、同社は成長シナリオを中期と長期とに分けている。
中期的にはインバウンド需要、ラグビーワールドカップや東京オリンピックなどビッグイベントにより好景気の継続が予測されるため、引き続きホテルやゴルフの運営事業をコアとして事業を展開していく。


ホテル運営事業では、新規開業による客室数の大幅増加、ペットとの旅行や上級リゾートをはじめ、長期の滞在、簡易宿泊など宿泊ニーズの多様化に対応する。
またゴルフ運営事業では、今後、自動精算機導入により来場者の利便性向上と運営の合理化が進みリピート率を持続的に向上させていく。
さらに、女性や初心者向けのイベント企画やバンケット事業で、より幅広い客層の獲得を目指す。


時間軸としては、同社の中期目標と長期目標とが交差していく時期にあたる。
長期的には東京オリンピック後に訪れるであろう経営環境の変化を想定して、CCRC※事業と再生エネルギー事業を成長分野に据えた。
CCRC事業では同社核心となる「リソル生命の森」の上級化への転換と「大学連携型CCRC」の確立を、再生エネルギー事業では発電容量40,000キロワット以上の実現を目指す。


※CCRCとは「Continuing Care Retirement Community」の略で、米国で生まれた概念である。



■Key Points
・ホテル運営事業の収益基盤拡大が進む。
(施設拡大と多様化に伴うブランド展開)
・中期ではホテルとゴルフ場の運営が収益の柱、長期では再生エネルギーとCCRCが成長をけん引
・2019年3月期は減収減益予想も、長期目標に向かって施策は実質堅調に推移

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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