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Fブラザーズ Research Memo(3):2018年11月期は過去最高の売上高、各利益を達成

発行済 2019-02-25 15:03
更新済 2019-02-25 15:21
© Reuters.  Fブラザーズ Research Memo(3):2018年11月期は過去最高の売上高、各利益を達成
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■業績動向1. 2018年11月期通期業績(連結)の概況ファーストブラザーズ (T:3454)の2018年11月期通期連結決算は、売上高21,864百万円(前期比16.5%増)、売上総利益6,488百万円(同37.5%増)、営業利益5,130百万円(同52.1%増)、経常利益4,700百万円(同53.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,885百万円(同40.9%増)と大幅な増収増益となった。

投資銀行事業において、賃貸不動産ポートフォリオの入れ替えに伴う物件の売却を積極的に行い、売却額19,646百万円(前期は16,450百万円)、売却粗利5,332百万円(同3,397百万円)を達成した。

また、賃貸粗利は、1,156百万円(同1,241百万円)と上期の資産売却が大きかったために減少したが、販管費を85%カバーできる水準を維持する。

投資運用事業は、売上高43百万円(前期は10百万円)、売上総利益43百万円(同10百万円)、営業利益36百万円(同7百万円)。

ファンドの主な投資対象である比較的規模の大きな物件は、同社が自己勘定投資で取得している中小型物件と比べ取得競争が激しく、より過熱感の高い取引環境にあったため、ファンドでの新規取得を控えた。

一方、投資家が主体的に行う不動産投資活動において同社が期中運営のアセットマネジメント業務を受託したために、前期から粗利が増加した。

賃貸不動産ポートフォリオに関しては、自己勘定による賃貸不動産の期中増加額が17,934百万円(前期は15,527百万円)と伸び、残高は33,012百万円(同28,050百万円)と拡大した。

安定稼働時の想定NOI利回りは6.4%(取得価格ベース)。

2017年11月期末の6.1%から0.3ポイント上昇した。

マーケットでは高値相場が続いており、利回りを下げて投資する企業も多い。

一方、同社においては高値で無理な取得をしない方針が徹底されており、優良な不動産ポートフォリオの取得が進んでいることが数字に表れている。

2019年11月期は、高い利益水準を維持するも成長戦略を推進するなかで一時的な減収減益を予想。

ポートフォリオ拡大方針の中、売却を対前期比で控え目に計画2. 2019年11月期連結業績の見通し2019年11月期連結決算は、売上高20,020百万円(前期比8.4%減)、売上総利益5,380百万円(同17.1%減)、営業利益3,850百万円(同25.0%減)、経常利益3,170百万円(同32.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,000百万円(同30.7%減)と、依然として高い収益を維持しつつも、成長戦略を推進するなかで一時的な減収減益を予想する。

セグメント別売上総利益の予想は、投資運用事業32百万円(前期比26.4%減)、投資銀行事業5,347百万円(同17.0%減)と、投資銀行事業を中心に展開する計画だ。

投資銀行事業で売上総利益が減益になる要因としては、賃貸不動産ポートフォリオ拡充を成長戦略の柱として長期的に推進していくなか、1)ポートフォリオ入れ替えとしての売却計画を前期比で控え目に計画していること、2)2018年11月期は比較的含み益の大きな賃貸不動産を売却したが、2019年11月期は同様な売却案件を織り込んでいないことなどが挙げられる。

同社は、マーケット環境について、足元では好調なものの楽観はできないとの認識のもと、業績予想にあたっては、賃貸不動産ポートフォリオの構成物件ごとに運用シナリオを想定し、また構成物件入替の観点から売却物件を積み上げた結果、前期に比べ売却計画が控えめとなり、期間損益が減収減益となる予想をしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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