■業績動向1. 2019年3月期第3四半期の業績概要フォーバル (T:8275)の2019年3月期第3四半期の連結業績は、売上高が前年同期比9.6%増の41,026百万円、営業利益が同7.1%増の1,839百万円、経常利益が同6.2%増の1,894百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同14.4%増の1,154百万円となり、売上高・各利益ともに増収増益を維持している。
売上高に関しては、フォーバルテレコムビジネスグループ及びフォーバルビジネスグループが増収をけん引した。
フォーバルテレコムビジネスグループでは、光回線サービスやISPの販売が順調に拡大し、前期から20億円近い増収となった。
フォーバルビジネスグループでは、アイコンサービスの成長やサーバーやセキュリティ関連の販売の伸び、また第一工芸社を2018年10月に子会社化したことが成長の要因である。
スマートフォン化が進むモバイルショップビジネスグループ、再生可能エネルギー特別措置法(FIT法)改正の影響で構造改革を進める総合環境コンサルティングビジネスグループ、人材教育部門であるその他セグメントも増収を維持した。
営業利益に関しては、フォーバルビジネスグループの利益貢献が大きく堅調に推移した。
増益に貢献したのはフォーバルテレコムビジネスグループである。
また、総合環境コンサルティングビジネスグループでは太陽光パネルからLEDや蓄電池の販売にシフトし構造改革が進捗したために、前年同期のセグメント損失から黒字転換を果たした。
モバイルショップビジネスグループは人件費や販促費等の増加の影響で減益となった。
全社としては、売上総利益が前年同期比10.8%上昇し、販管費の上昇もあったものの(同11.4%増)、営業利益増(同7.1%)を確保した。
健全かつ安定した財務状態を維持。
資産増加の背景は、フォーバルテレコムビジネスグループの販売好調に伴う代理店へのインセンティブ増(前払費用等に計上)2. 財務状況と経営指標2019年3月期第3四半期末の総資産は前期末比4,235百万円増の29,215百万円となった。
そのうち流動資産は2,352百万円増であり、未収入金の1,086百万円増、現金及び預金の381百万円増などが主な要因である。
そのうち固定資産は1,882百万円増であり、投資その他の資産1,407百万円増などが主な要因である。
資産増加の背景には、フォーバルテレコムビジネスグループの光回線サービスやISPの販売が好調に推移し、代理店へのインセンティブの支払い(前払費用等に計上)が増加したことがある。
負債合計は前期末比3,484百万円増の18,555百万円となった。
そのうち流動負債は3,239百万円増であり、短期借入金3,300百万円増などが主な要因である。
固定負債は245百万円増で大きな変化はない。
有利子負債の残高は5,166百万円であり、現金及び預金7,824百万円と比較しても低水準にある。
経営指標(2019年3月期第3四半期)では、流動比率が132.8%(前期末148.4%)、自己資本比率が33.1%(前期末35.8%)となっており、健全かつ安定した財務状態を維持している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)