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アンビション Research Memo(1): 東京都心部の投資用デザイナーズマンションに特化して急成長

発行済 2019-04-17 15:01
更新済 2019-04-17 15:21
© Reuters.  アンビション Research Memo(1): 東京都心部の投資用デザイナーズマンションに特化して急成長
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■要約AMBITION (T:3300)は、都心で若年層向けマンションのサブリース事業を中心に不動産関連サービスを展開する急成長企業である。

主力はサブリース(転貸)事業※1であり、「かりあげ王」のブランドで展開する。

「不動産SPA」のコンセプトのもと、賃貸仲介事業「ルームピア」「バロー」、売買事業※2「かいとり王」などを通じて、顧客の様々なライフステージに適応する事業を行っている。

2017年10月には投資用マンションの開発・販売の(株)ヴェリタス・インベストメント(以下、ヴェリタス)を連結化し、開発事業が大幅に強化された。

不動産事業にIoT、AI、RPA等のハイテクをいち早く取り入れ、その成果が出始めている。

※1 サブリース(転貸)事業は、同社では「プロパティマネジメント事業」の一部である。

※2 売買事業は、同社では「インベスト事業」の一部である。

1. 事業概要主力はプロパティマネジメント事業であり、特に東京23区のDINKS・単身者向けマンション・デザイナーズマンションなどを借り上げてサブリース(転貸)する点に特徴がある。

サブリース戸数は2018年12月末時点で9,776戸(前期比8.6%増)と堅調に伸びており全社売上高の49.3%を占める。

賃貸仲介事業は、首都圏20店舗において自社物件を始めとする賃貸物件の仲介を行っており、サブリース(転貸)事業を援護する存在だ。

また、首都圏の中古マンション流通の活況を背景に、購入・リノベーション・入居率向上・売買を行うインベスト事業も業績を補完する存在だ。

2017年10月よりインベスト事業にヴェリタスの行うマンション開発事業が加わり、2本目の柱となっている。

首都圏の投資用マンション市場は堅調さが際立つ。

供給戸数は2013年から2017年までの5年間で堅調に推移しており、平均価格も緩やかな上昇基調である。

2018年上期(1月〜6月)は、供給戸数が4,623戸(前年通期の76%)に達しており、2019年も市場成長が予想される。

同社ではヴェリタスが投資用マンションの開発及び販売を行っている。

ヴェリタスの投資用マンションの特徴は東京都心部に特化したプレミアム仕様という点である。

東京23区のプレミアムエリアと呼ばれる地域を中心に、有名デザイナー監修のデザイナーズマンション開発実績など、高付加価値で個性的なマンションを手掛ける。

市場物件と比較して差別化されている。

2. 業績動向2019年6月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比48.4%増の13,436百万円、営業利益が同5,971.1%増の557百万円、経常利益が483百万円(前年同期は35百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が262百万円(前年同期は48百万円の損失)と記録的な増収増益を達成した。

主力のプロパティマネジメント事業におけるサブリース戸数が9,776戸(前年同期比8.6%増)と堅調に伸びたのに加え、入居率が95.3%(2016年12月末は88.8%、2017年12月末は97.7%)と高い水準を維持した。

インベスト事業ではヴェリタスが2017年10月から連結され、大きな戦力となっている。

2019年6月期は12月末までに186件(売上高約6,300百万円分、ヴェリタス以外含む)の引き渡しが順調に完了。

都内のプレミアムエリアに新築投資用デザイナーズマンションを開発しており、安定した資産価値が支持されている。

プロパティマネジメント事業の着実な増益に加え、ヴェリタスの連結により、季節変動に影響を受けず、上期からの黒字計上ができる強靭な企業体質に変貌した。

3. 業績見通し2019年6月期通期の連結業績は、売上高が前期比25.7%増の29,268百万円、営業利益が同34.6%増の1,536百万円、経常利益が同32.4%増の1,346百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同38.4%増の846百万円と、期初の増収増益予想を上方修正した。

上方修正の主な要因は、インベストメント事業である。

新築投資用デザイナーズマンションの販売が、期初の販売スケジュールよりも早期に完売できたことを受けて販売計画を見直したこと、中古マンション販売においても順調に販売戸数を伸ばしており、想定していた物件販売戸数を上回る見通しであること等が理由として挙げられる。

プロパティマネジメント事業は、繁忙期を前に、これまでのところサブリース件数及び入居率ともに順調に推移。

2019年6月期下期のみの業績予想を算出すれば、売上高で15,831百万円(前年同期比11.3%増)、営業利益で978百万円(同13.6%減)となる。

弊社では、下期に繁忙期となるプロパティマネジメント事業はストックビジネスのため増益は堅く、インベスト事業においてもヴェリタスを中心として利益が下がる懸念はないと評価しており、現状の利益予想は保守的なものと考えるのが妥当だろう。

4. 成長戦略同社は不動産テックの分野で先駆者的存在である。

これまで導入してきたITツールとしては、ホームオートメーション(住宅のIT化)から不動産営業の効率化ツールまで様々である。

仲介業者専用サイト・契約進捗管理自動化システム「CPMA(Contract Process Management Automation)」は、同社(管理会社)と仲介会社との日々の膨大な仲介業務を簡素化するソリューションである。

空室確認、内見、申込契約進捗管理をWebで一元管理し、顧客との対応時間を増やすことで顧客満足度アップを実現する。

リリースから約4ヶ月の2019年1月時点では、3,067件の不動産業者の登録(無料)があり、現場で役立てられている。

2018年12月に同社は、ITテクノロジーセグメントを新たな収益源とする取り組みの一環で(株)PC-DOCTORS(PCドクターズ)を完全子会社化した。

PCドクターズの主要業務はソフトウェア開発、ITインフラ開発、PCメンテナンス等で、今後不動産業界向けのシステムを開発し販売する上での、中核となる戦力として期待される。

5. 株主還元策同社は株主還元策として配当を実施している。

配当の基本方針としては、成長のための投資と株主への適切な利益還元をバランス良く行う方針である。

2019年6月期は、前期より8.5円増の配当金年25.0円としている。

期中に利益予想が上方修正されたため、配当性向は前期並みとの方針が示されており、配当金も上方修正された。

同社は、当面は配当性向20%を目指し、将来的に配当性向を30%以上に引き上げることを目標としている。

利益成長に加え、配当性向が急上昇することにより増配ペースが加速することが予想される。

■Key Points・コンセプトは「不動産SPA」。

東京都心部の投資用デザイナーズマンションに特化。

首都圏投資用マンション市場は堅調・2019年6月期予想は前期比25%を超える増収増益予想(2月に上方修正)。

各利益に関しては、さらに上振れる可能性・不動産テック各種ツールを積極導入し業界の効率化をリード。

ITテクノロジーセグメントを新たな収益源とする取り組みの一環でPCドクターズを完全子会社化・2019年6月期の配当金は利益予想の上方修正に伴い、前期より8.5円増配の25.0円に(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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