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ハピネット Research Memo(4):玩具卸最大級。映像音楽やゲームソフト、アミューズメント商品も扱う(2)

発行済 2019-07-09 15:04
更新済 2019-07-09 15:20
© Reuters.  ハピネット Research Memo(4):玩具卸最大級。映像音楽やゲームソフト、アミューズメント商品も扱う(2)
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■事業概要3. 業界動向と同社の傾向既述のようにハピネット (T:7552)は業界トップクラスの玩具卸会社であり、商品によっては市場シェアも高いことから、ヒット商品の有無と同時に市場全体の動向に大きく左右される。

そこで過去の業界動向(2009-2017年度)と同社の業績(売上高)を比較してみると、以下のように要約される。

(1) 若年人口と玩具市場若年人口(0歳~14歳)と国内の玩具市場規模(ゲームを除く)の推移は下図のようになる。

人口(0~14歳)が減少を続ける中で、玩具市場全体は右肩上がりで成長しているが、二つの要因が考えられる。

一つは、若年人口そのものは減少しているが、一家庭あるいは一家族当たりで消費する金額は減っていないと考えられること。

二つ目は、特に2013年度以降、玩具市場は大きく増加しているが、これは「妖怪ウォッチ」等のヒット商品に登場したと同時に、玩具メーカーの努力により平均単価が上昇しているためと推測される。

(2) 玩具市場と同社玩具売上高玩具市場全体と同社の玩具セグメント売上高の推移は下図のようになっている。

傾向として2013~2014年度は、同社の売上高は市場全体を上回る成長を遂げ、その後はやや停滞している。

これは「妖怪ウォッチ」の爆発的なヒットによるものと、その後の反動によるものと推測される。

また国内玩具市場においては、同社の主要仕入先であるバンダイと同社の流通シェアが比較的低いタカラトミーの2社のシェアが高く、この2社の商品の販売動向が同社の売上を左右するとも言える。

(3) 映像音楽市場と同社映像音楽売上高映像音楽ソフト市場(ビデオソフト市場と音楽ソフト市場の合計)と同社映像音楽セグメント売上高の動向は下図のようになっているが、同社売上高の動向はほぼ市場と同じと言える。

2017年度に上昇が見られるのは星光堂の卸売事業を承継したことの効果と思われる。

今後の成長を考えると、当然ではあるが「ヒット作」と「M&A」がキーワードとなるだろう。

(4) ビデオゲーム市場と同社ビデオゲーム売上高同様に下図はビデオゲーム市場と同社ビデオゲームセグメント売上高の推移だが、市場全体が低迷するなかで2013年度の同社売上高は大きく伸びているが、これは主に任天堂商材卸大手であったトイズユニオンをM&Aした結果と言えるだろう。

また2017年度に大きく伸びているのは、「Nintendo Switch」の影響が大きいと推測される。

このセグメントも今後の成長は、当然ではあるが「ヒット作」と「M&A」と言うことになる。

(5) カプセル玩具市場と同社カプセル玩具売上高同様にカプセル玩具市場と同社アミューズメント売上高(下図参照)を比較すると、同社はカプセル玩具市場のシェアが約6割あり、売上高はほぼ市場と同様の推移となっているが、同社が好立地あるいは新規の設置場所を積極的に開拓してきた結果、市場も拡大してきたと推測される。

一方で、2017年度は市場全体の伸びが高くなっているが、これは他社キャラクターにヒット商品があったためと推測される。

したがってこのセグメントの今後の成長は、「ヒット商材」と「好立地」と言うことになる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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