[ワシントン 3日 ロイター] - 米電気自動車(EV)メーカー、テスラ (O:TSLA)の「モデルS」が停車中の消防車に追突した昨年1月のカリフォルニア州での事故では、安全運転支援システムの「オートパイロット」が作動中で、運転者の手はハンドルから離れていた。米運輸安全委員会(NTSB)が3日、ウェブサイトに投稿した報告書で明らかにした。
報告書によると、2014年式モデルSが消防車に追突する前の13分48秒間にわたってオートパイロットが作動しており、運転者は後半の合わせて51秒間を除いてハンドルから手を離しており、この間手をハンドルに戻すよう何度も警告を受けていた。追突直前の3分41秒間、システムはハンドル上の運転者の手を検出しなかった。
テスラ車は時速21マイル(時速33.8キロ)程度で先行車を追って走行していたが、先行車が車線変更した後、加速し始めて時速30.9マイルで消防車にぶつかった。
この事故で、消防車に人は乗っておらず、運転者にもけがはなかった。
NTSBは4日、衝突の推定原因について詳細を発表する計画。
取材に対し、テスラのコメントは得られていない。
テスラ車が絡む米国で発生した死亡衝突事故は、少なくとも3件でオートパイロットが関係していた。このうち、フロリダ州デルレイビーチとカリフォルニア州マウンテンビューで昨年3月に起きた2件については、現在NTSBと米運輸省道路交通安全局(NHTSA)が調査を進めている。