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クオールHD Research Memo(5):保険薬局事業、BPO事業ともに順調に伸長し、期初予想を上回って着地

発行済 2019-12-13 16:05
更新済 2019-12-13 16:21
© Reuters.  クオールHD Research Memo(5):保険薬局事業、BPO事業ともに順調に伸長し、期初予想を上回って着地
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■業績の動向1. 2020年3月期第2四半期決算の概要クオールホールディングス (T:3034)の2020年3月期第2四半期決算は、売上高81,249百万円(前年同期比17.7%増)、営業利益3,432百万円(同11.8%増)、経常利益3,616百万円(同14.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,830百万円(同7.3%減)と増収増益で着地した。

親会社株主に帰属する四半期純利益の減益は前年同期に366百万円の投資有価証券売却益を特別利益に計上したことの反動によるものだ。

2020年3月期は2年に1回のペースで行われる調剤報酬改定がスキップされる年※に当たり、比較的落ち着いた事業環境のなかで始まった。

同社は期初、慎重な業績見通しを立てて臨んだが、後述するように、保険薬局事業、BPO事業ともに順調に進捗し、2019年10月21日付で第2四半期及び通期について業績見通しの上方修正を発表した。

第2四半期はその線での着地となった。

※調剤報酬・薬価の改定は2年に1回のペースで実施されるのが原則となっている。

前回は2018年4月に実施されたため、2019年4月から始まる2020年3月期は改定スキップ年ということになる。

しかしながら消費税率引き上げに伴い2019年10月に薬価改定が実施されたため厳密には改定スキップ年と言えない。

売上高は前年同期比17.7%(12,223百万円)の大幅増収となった。

詳細は後述するが、保険薬局事業では処方箋応需枚数、処方箋単価ともに、想定どおりも堅調に伸長した。

加えて、第2四半期期間中にM&Aにより2グループ・38店舗を獲得したことも売上高を押し上げた。

BPO事業も中核事業のCSO事業(CMRの派遣事業)が好調に推移し、増収増益となった。

営業利益は前年同期比11.8%(363百万円)の増益となった。

売上高の増収額に比べると営業利益の伸びが小さいように見えるが、これは販管費が一過性費用によって膨らんだことが要因だ。

売上総利益の段階では、売上総利益率が第2四半期は12.5%と前年同期の11.9%から0.6ポイント改善し、利益額も1,890百万円(22.9%)の増益となった。

しかし、販管費がシステム改修費用やM&A関連費用によって1,526百万円(29.5%)増加した。

その結果、営業利益は上記のように363百万円の増益にとどまり、営業利益率も4.2%と前年同期の4.4%から0.2ポイント低下した。

営業外収支では、保険解約返戻金が営業外収益に139百万円計上されたことなどによって、前年同期に比べて改善した。

その結果、経常利益は前年同期比14.0%(445百万円)の増益と、営業利益から増益率が拡大した。

なお、同社は事業の第3の柱として期待する医薬品製造販売事業に関し、2019年8月に藤永製薬を100%子会社化した。

第2四半期決算においてはバランスシート(貸借対照表)だけの連結で、売上高、利益面での影響はない。

藤永製薬及び医薬品製造販売事業に関しては中長期の成長戦略と進捗状況の項で詳述する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)

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