16日の日本株市場は、先週末の大幅上昇に対する利益確定の流れが優勢になりそうだ。
13日の米国市場ではNYダウが3ドル高と小幅に上昇。
米中通商交渉で中国が会見を開き、第1段階目の合意に達したことで買いが広がった。
しかし、両国とも投資家に安心感を与えるような詳細を明らかにしておらず、合意文書の内容はまだ精査が続いているとし、農産物購入については後日詳細を発表すると中国の当局者は語ったようである。
トランプ米大統領は13日、米中が詳細を取りまとめた第1段階の貿易合意の一環として、中国が年間500億ドル(約5兆4700億円)規模の米国産農産物を購入することになると述べているが、中国側の見解を見極めるまでは手掛けづらそうである。
とはいえ、貿易協議がひとまず片付き、英総選挙は与党・保守党の圧勝となったこともあり、いったん利食いが意識されるものの、年末に向けたクリスマスラリーへの期待感は根強いだろう。
また、NEXT日経平均ダブルインバース・インデックス (T:1357)の売買が活況となるなど、需給面での下支えとして意識される。
ショートの積み上がりにおいては個人主体との見方がされているが、一部で地銀などがヘッジ対応で積み上げているとの声も聞かれている。
先週末の大幅上昇の反動から利食い優勢ながらも、日経平均の24000円近辺での底堅さが意識される局面においては、ショートカバーを意識したトレンド形成もありそうだ。
また、日経平均の24000円処は昨年1月、10月高値によるダブルトップが形成されている。
一気の突破は考えづらいものの、この水準を上放れてくるようだと、一気にトレンドが強まりやすいところ。
また、先週のメジャーSQ通過により、海外勢などメイン処はクリスマス休暇に入るため、商いは膨らみづらい。
それ故に短期筋による先物市場での仕掛け的な売買により、インパクトが出やすい面もある。
また、今週もIPOラッシュとなり、本日はベース {{|0:}}、JMDC (T:4483)、ランサーズ (T:4484)が上場することもあり、初値形成後に値動きの軽い銘柄などへは短期筋の値幅取り狙いの資金が集中しやすい。
なお、マザーズ指数へのインパクトが大きいサンバイオ (T:4592)は、決算については悪くなかったが、大日本住友製薬 (T:4506)との再生細胞医薬品「SB623」の共同開発やライセンス契約を解消したと発表。
これがマザーズ指数の重石になりそうだ。