日経平均は小幅反落。
12.56円安の23808.55円(出来高概算4億2000万株)で前場の取引を終えている。
23日の米株式市場でNYダウは96ドル高と3日続伸し、3日連続で過去最高値を更新した。
中国が輸入関税の引き下げを発表し、米中協議進展への期待が高まった。
また、最高経営責任者(CEO)の交代を発表した航空機のボーイングが買われ、NYダウを押し上げた。
本日の日経平均も米株高の流れを引き継いで18円高からスタートしたが、海外投資家を中心に取引参加者が減り、上値追いの動きは限定的。
前日終値を挟んだ小動きが続き、ここまでの高値は23853.56円(32.45円高)、安値は23796.35円(24.76円安)、上下の値幅は57円ほどとなった。
東証1部の値下がり銘柄は全体の5割弱、対して値上がり銘柄は4割強となっている。
個別では、ソフトバンクG (T:9984)、東エレク (T:8035)、ソフトバンク (T:9434)などがさえない。
ソフトバンクGは出資するカナダのリチウム鉱山会社が破綻したと伝わっている。
前日大きく買われたタカラトミー (T:7867)は急反落。
共同開発したゲームの売上ランキングを睨み、荒い値動きとなっているようだ。
12月既存店売上がふるわなかったしまむら (T:8227)も下げが目立つ。
また、業績上方修正を発表したシグマクシス (T:6088)は材料出尽くし感から売りがかさみ、東証1部下落率トップとなっている。
一方、任天堂 (T:7974)、ZHD (T:4689)、SUMCO (T:3436)は小幅に上昇。
LINE (T:3938)はZHDと経営統合で最終合意し、株式公開買付け(TOB)の価格5380円にさや寄せする展開となっている。
中小型株ではレーザーテック (T:6920)が堅調で、社長交代を発表したプレサンス (T:3254)は6%超の上昇。
また、MSOL (T:7033)が東証1部上昇率トップ、ボルテージ (T:3639)がストップ高水準で前場を折り返した。
セクターでは、保険業、その他金融業、海運業などが下落率上位。
半面、水産・農林業、ガラス・土石製品、機械などが上昇率上位だった。
米市場はクリスマスのため、24日が短縮取引、25日が休場となる。
海外投資家を中心に休暇に入った市場参加者が多いとみられており、本日ここまでの東証1部売買代金は6000億円あまりと低調。
前日は1日を通じて1兆4998億円とおよそ3カ月半ぶりの低水準だったが、本日はこれをさらに下回る可能性もありそうだ。
積極的な買いが入らない一方で、休暇入りに伴う手仕舞い売りが散発的に出ているとみられ、日経平均は上値が重い。
ただ、下値を叩くような売りも出ず、24000円手前でこう着感を強めている。
先週来当欄で指摘しているとおり、年末を前に追加材料待ちのもち合いといったところだろう。
状況に大きな変化は見受けられない。
今週はイベントもさほど多くなく、本日の日中韓首脳会談、26日の年内受渡し最終取引日、黒田日銀総裁講演など。
また、24日にしまむら、26日にJフロント (T:3086)、高島屋 (T:8233)、スギHD (T:7649)、27日にニトリHD (T:9843)など、小売企業を中心に決算発表が予定されており、材料に個別対応していく格好となりそうだ。
小売企業では消費増税の影響を注視したい。
なお、先週賑わったIPO(新規株式公開)では、25日に2社、26日に1社の新規上場が予定されている。
これらのIPO銘柄にも引き続き積極的な買いが向かうだろうが、先週の上場銘柄に初値高騰の反動が見られるうえ、11月上場銘柄で業績下方修正が相次いだため、やや慎重ムードが広がる可能性もある。
(小林大純)