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フォーバル Research Memo(7):M&Aを年2件以上のペースで行い、業績不振企業もすべて再生に成功

発行済 2020-01-06 15:27
更新済 2020-01-06 15:41
© Reuters.  フォーバル Research Memo(7):M&Aを年2件以上のペースで行い、業績不振企業もすべて再生に成功
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■成長戦略1. 独自のM&A戦略で事業を拡大フォーバル (T:8275)はこれまでもM&Aを活用してグループを拡大してきた。

近年のM&Aのパターンは2つある。

1つは「中小企業向けコンテンツ強化」である。

同社は「One Stopフォーバル」を標榜し、中小企業の経営改善に向けた様々なコンテンツの量と質を向上させている。

具体事例としては、アイテック(教育サービス、2013年10月)の子会社化により人材教育分野のサービスを拡大する契機とした。

近年では、エレバム(LEDの製造販売、2019年2月)、エム・アイ(システム開発、2019年10月)の子会社化がこのパターンであり、既存プロダクトの幅を広げるとともに、コンテンツの内製化により収益力を向上させる効果が期待される。

もう1つのパターンは、「アイコンサービス潜在顧客の獲得」である。

アイコンサービスを拡大するために、これまでOEM提供を積極的に行い伸ばしてきたが、M&Aも併用する。

特に親和性が高いのは事務機器販売業などのBtoB顧客を持つ会社である。

アイコンサービスを取り扱い始めるとその販売会社の業績は向上することが証明されており、同社にとってはリスクの少ない投資となる。

近年では、第一工芸社(オフィス空間、2018年10月)、システムサポート札幌(事務機器販売、2019年3月)の子会社化がこのパターンである。

子会社化する対象企業には、業績が不振の企業も多いが、いずれの企業も数年で再生を果たし黒字化させてきた実績がある。

これは同社が中小企業支援の最前線で日々経営者と対峙している経験とノウハウが、再生支援に生かされるからだろう。

近い将来、中小企業の経営者が大量に引退し事業承継がピークを迎えることが想定され、今後もM&Aを活用した同社の成長から目が離せない。

2. 中小企業の働き方改革支援の中心的存在働き方改革関連法は2019年4月から一部施行され、大企業を中心に改革が実行に移されている。

一方で中小企業においては、対応が遅れているのが実態だ。

具体的には、2019年4月から「有給の確実な取得」、「労働時間の状況の把握の実効性確保」、「フレックスタイム制の拡充」、「勤務間インターバル制度の努力義務」などが中小企業も含めて施行されている。

2020年4月からは中小企業においても「時間外労働の上限」が施行される。

中小企業での働き方改革への対応の遅れは、理解促進が十分でないことや実態把握が難しいことなどに起因して中小企業の意識が変わっていないことが根底にある。

しかし、罰則規定のある「時間外労働の上限」が施行されることで、2020年からは徐々に中小企業の意識の変わってくることが想定される。

このトレンドのなか、限られた人的資源で戦わざるを得ない中小企業にとって、生産性を上げる以外に方法はなく、同社が提供するクラウド型勤怠管理システム(IEYASU Powered by FORVAL)や各種システム、教育メニューなどは安価でかつ有力な解決策である。

また、2019年に発刊した“フォーバル版中小企業白書”である「中小企業経営者の実態FOR SOCIAL VALUE—BLUE REPORT—2019年版」でも、「働き方改革」と「生産性向上」にフォーカスし、6,277社の実態を把握した上でその解決の糸口を検証する内容となっている。

同社は中小企業の働き方改革支援の代表的企業として、様々な側面からその大きな課題に取り組んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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