[香港/北京 17日 ロイター] - ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW) (DE:VOWG_p)は、中国の電気自動車(EV)向け電池メーカー、国軒高科 (SZ:002074)の株式20%を取得する見通しだ。関係筋2人がロイターに明らかにした。
VWが中国の電池メーカーに直接出資するのは初めてとなる。
中国はプラグイン・ハイブリッド車や電気自動車、燃料電池車などの「新エネルギー車(NEV)」が自動車の総販売台数に占める割合を2025年に約25%とする目標を示しており、VWは同年までに年間150万台のNEV販売を目指す。
関係筋によると、VWは向こう数週間に私募形式で国軒高科の株式をディスカウントで取得する。国軒高科の時価総額(28億ドル)を基にすると、20%株式は約5億6000万ドル相当となる。
関係筋の1人によると、取引の詳細はおおむね合意済みで、両社は私募形式での株式募集に関する中国の新たなルールを待っているという。このルールでは、価格決定メカニズムがより柔軟になるほか、支配株主のロックアップ期間が短縮される見通しだ。
株式取得後、VWは国軒高科の第2位の株主になる。
報道を受け、17日の取引で国軒高科の株価は値幅制限いっぱいの10%高となり、昨年3月以来の高値を付けた。
VWはコメントを控えた。国軒高科と中国証券監督管理委員会(証監会)は現時点でロイターの取材に応じていない。
国軒高科の取締役会秘書役のオフィスは証券時報に対し、株式取得のニュースはまだ聞いていないとコメントした。