[チューリヒ 13日 ロイター] - スイスの金融大手クレディ・スイス (S:CSGN)が13日発表した2019年の通期決算は69%の増益となった。
同行のティージャン・ティアム最高経営責任者(CEO)は、元幹部の内偵問題が発覚し、経営陣の刷新を求める声が強まったことを受け、14日付で正式に辞任する。後任には同行のスイス部門トップ、トマス・ゴットシュタイン氏が就任する。
ゴットシュタイン氏はこれまでに発表した経営戦略や目標を堅持すると語った。
2019年の純利益は34億1900万スイスフラン(35億ドル)。同行がまとめたアナリスト13人の予想平均は35億フランだった。
ティアム氏は在職中、コスト削減やリスクの高い投資からの撤退を進めてきたが、資産管理業務の競争激化や超低金利など、クレディ・スイスを取り巻く経営環境は厳しい。
同行は昨年12月、合併・買収(M&A)活動の低迷やマイナス金利、世界的な貿易摩擦を理由に2019年と2020年の有形株主資本利益率(ROTE)の目標を引き下げた。
2019年のROTEは9%で、引き下げた後の目標(8%超)と一致した。当初の目標は10─11%だった。
2019年のコスト・インカム・レシオ(経費率)は77.6%で2010以来の好記録だった。