[20日 ロイター] - 米クルーズ運航大手ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス (N:NCLH)は20日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、アジア圏で40のクルーズ運航が中止・変更され、顧客への返金が発生したことにより、通期利益が打撃を受けると発表した。
発表によると、通期の調整後1株利益が0.75ドル押し下げられるという。同業のロイヤル・カリビアン・クルーズ (N:RCL)やカーニバル (N:CCL)もすでに通期利益への悪影響を発表している。[nL4N2AE08K]
ノルウェージャンの株価はこの日、約4.5%安。
ノルウェージャンのフランク・デル・リオ最高経営責任者(CEO)は、1月下旬までクルーズ運航に対する堅調な需要が続いたが、新型ウイルスの感染拡大が事業に悪影響を及ぼしたと述べた。
また渡航制限や新型ウイルスを巡る懸念が長期化すれば業績に著しい影響が及ぶと指摘。現在は第3・四半期までアジアでのクルーズ運航はないとした。
ノルウェージャンの売上高に占めるアジア地域の割合は18年時点で約12%。16年は4%だった。
2020年の調整後1株利益見通しは5.40─5.60ドルだが、新型ウイルスの影響は考慮されていない。リフィニティブによるとアナリスト予想は5.51ドル。