[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が23日に無制限の量的緩和(QE)を行う方針を決定したことを受け、米国企業による投資適格級債券発行を通じた資金調達額は27日までの週に過去最高の1091億ドルに達した。
IFRリフィニティブのデータによると、ナイキ (N:NKE)やマクドナルド (N:MCD)、ホーム・デポ (N:HD)など49社が27日までの週に投資適格級債を発行。週間ベースでこれまで過去最高の資金調達額だったのは2019年9月に記録した735億ドル。
バンクオブアメリカ・セキュリティーズのグローバル投資適格級資本市場部門責任者、アンドリュー・カープ氏は「不透明感漂う時期に流動性を積み上げておきたいという企業が一部にある」と述べた。
FRBは23日、緊急の連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、新型コロナウイルスへの対応として、無制限のQEを行う方針を決定した。米国債やMBSを必要なだけ買い取る。全会一致で決定。FRBは今回初めて、社債の購入や企業への直接融資に踏み切る。[nL4N2BG4FB]
カープ氏は「FRBがとった行動の効果は大きかった。多くの投資家が市場に戻るのを後押しした」と述べた。ただ、同氏によると、最も信用度の高い企業ですら資金調達コストが上昇したため、投資適格級債券指数の米国債に対するスプレッドは約350ベーシスポイント(bp)となり、100bpの低水準だった時と比べ拡大した。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200329T231441+0000