[香港 6日 ロイター] - 英金融大手HSBCホールディングス (L:HSBA)が配当を見送る方針を発表したことを巡り、香港の個人株主らが、臨時株主総会の開催を要求するとともに、法的措置も辞さない構えを見せている。
HSBC創業の地である香港には、同行の安定した配当金に生活資金を依存する個人株主も多い。
そうした個人の株主らが、フェイスブックに専用ページを開設し、配当見送りに対して取りうる対策を協議した。参加者は5日現在で3000人超となっている。
個人株主の1人は「この時点では、臨時株主総会の開催を要請し、経営陣の説明を求めなくてはならない。法的措置を取るかはそこでの回答次第だ」と述べた。
香港の法律では、臨時株主総会の開催には少なくとも議決権の5%の賛成が必要。5日時点では約2%相当の賛成が集まったという。
一方、ロンドンに拠点を置く機関投資家の1人はロイターに対し、このグループの要請が経営陣の決定を覆す可能性はまずないとの考えを示した。
HSBCの広報担当者は5日、まだ起こされていない法的措置に対してコメントすることはできない、と回答した。
HSBCを含む英大手銀行は3月31日、規制当局の要請を受け、一斉に配当の支払いを停止すると発表した。