[ブリュッセル 7日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会は、米フェイスブック (O:FB)が提供する個人間の中古品売買仲介サービス「マーケットプレイス」について、同業者などに質問状を送り、同社が保有する大量のデータで不当に競争上の優位性を得ていないかどうかについて調査している。
ロイターは同質問状を閲覧した。欧州委は昨年8月にも同一の関係企業宛てに、フェイスブックマーケットプレイスに関する質問を送付しており、今回、質問を追加した。
同マーケットプレイスはフェイスブック利用者のうち、70カ国の8億人に使われている。
事情に詳しい関係者はこれまで、広告事業におけるフェイスブックの競合社が欧州委に対し、フェイスブックが市場の地位を利用して不当に競争上の優位性を得ていると申し立てたと明らかにしていた。
今回の質問状にはソーシャルメディア企業として成功するうえでのデータの重要性や、フェイスブックに比べて各社が利用可能なデータがどれだけあるのかに関する質問が含まれている。また、ネット上のディスプレー・検索広告の細かい説明を求め、広告サービスでフェイスブックと直接の競合関係にあるのはどの会社かについても訪ねている。
回答期限は4月末に設定された。
フェイスブックは「サービスや商品を展開するにあたり、当社は競争ルールや他の法的要件の順守を重視している。欧州委からのいかなる質問にも回答する用意がある」とコメントした。
欧州委は、フェイスブックのデータ収集とデータの収益化についても調査を進めている。今回の質問状の結果は両方の調査に反映されると説明した。
また、現在行っている予備調査の期間や結果についてはコメントできないとした。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200408T031053+0000