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欧州で自転車通勤奨励の動き、封鎖緩和後の混雑回避を模索

発行済 2020-05-12 11:45
更新済 2020-05-12 11:54
© Reuters. 欧州で自転車通勤奨励の動き、封鎖緩和後の混雑回避を模索

[フランクフルト/ロンドン 11日 ロイター] - 欧州各国が新型コロナウイルスの感染抑止のため導入したロックダウン(都市封鎖)の緩和に乗り出し、公共交通機関の混雑を回避しつつ仕事を再開する方法を模索する中、大都市では自転車の役割が拡大する可能性がある。

英政府は先週、自転車通勤の奨励などに充てる2億5000万ポンド(3億0800万ドル)の基金を発表した。

フランスは二輪車による移動を促進するため、臨時の自転車レーン設置や補助金などの施策に2000万ユーロ(2200万ドル)を投じる方針だ。

対人距離の確保が難しい公共交通機関の利用を回避する動きは、自転車メーカーにとって追い風となっている。

オランダの自転車ブランド「VanMoof(バンムーフ)」は、電動自転車の販売台数が2月末から3月中旬の間に世界全体で48%増加、英国では2月上旬から4月末までに184%急増した。

自転車小売りの英ハルフォーズ (L:HFD)は、通勤する必要のある人は自転車か徒歩を検討すべきとしたシャップス英運輸相の発言を受け、11日に株価が一時26%急伸した。

同相は、自転車の交通量増加に対応するため道路インフラを変更するとともに、電動スクーターの試験導入を前倒しする方針などを示した。

マッキンゼーのコンサルタント、ティモ・モラー氏は「多くの人は将来的に、交通手段を価格や快適さだけでなく、認識される感染リスクを基に選択するだろう」と指摘した。

こうした流れは自動車メーカーにも希望を与える可能性がある。

ロックダウンの解除から時間が経過している国では、一部の自動車メーカーが販売の回復に言及している。

フォルクスワーゲン(VW)ブランドの乗用車販売責任者ユルゲン・スタックマン氏は、4月最終週の中国での販売が前年同期の水準を上回ったとし、公共交通機関を回避したい人の購入が増えたと指摘。「個人での移動を求める流れが生じているかもしれない」と語った。

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